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保護者と心を繋ぐ工夫「クリスマスツリーに願いを込めて」

ブラジルのクリスマスツリー
ブラジル・カノア保育園の設立ストーリーと並行してお届けしている、ブラジルの文化や地元の生活を紹介するシリーズ。新型コロナウイルス感染症の影響で、例年とは異なるクリスマスシーズン。ブラジルでは学年の切り替わりともなる大切な時期、2020年はどのように迎えたのでしょうか?

クリスマスというと、日本では恋人と過ごすというイメージが強いのではないでしょうか?

ブラジルではどちらかというと、厳かに家族と一緒に過ごす日。日本のお正月のようなイメージです。私は結婚した後、24日のクリスマスイブは友人たちとパーティーをし、25日の昼食は義父母の家で過ごすようになりました。

私はいつも年末に日本に帰るのですが、以前、一度だけクリスマスの直前に日本に帰ったことがありました。

いつもは穏やかな義母があんなにも怒るとは…想像もしていませんでした。

「真由美、クリスマスというのは、私たちにとって家族の愛を確かめ合う、とても大切な日なの。その日の直前に日本に戻るなんて、信じられないわ!」

それ以来、私はクリスマスを必ずブラジルで過ごし、その翌日にブラジルを発つことにしたのです。2020年は残念ながら、感染症の影響でこの時期にブラジルにいることは叶わなかったので、日本でクリスマスを過ごすことになりますが…。





さて、カノア保育園でもクリスマスというのは大切な日です。ブラジルでは年末の12月に年度も終わるため、クリスマスが1年の集大成となるからです。そしてこの日を終えると保育園を卒園し、小学校へと旅立っていく子どもがいるのです。

そこで恒例行事となっているのが「クリスマス劇」。6月のお祭りは地域の皆さんに見ていただけるよう村の広場で披露するのに対し、クリスマス劇は保育園の中で家族に見守られながら披露します。部屋の電気は消し、ろうそくを灯した温かな雰囲気のなかで行います。

しかし2020年は感染症対策のため、クリスマス劇を披露することはできませんでした。そこで私たちは12月最後の保護者会を、クラスごとの少人数で実施することに決めました。

この状況下、保護者と顔を合わせて話す機会はとても少なくなりました。それでも最後は、きちんと顔を見て話し合いたいと考えたからです。もちろん、みんなでマスクを着けて。

私たちは保護者会をする際に、必ず「アイスブレイク」を実施します。座って話を聞くだけでなく、一人ひとりが積極的に参加し、意見を出せるような雰囲気を作るためです。

そして今回考えたアイスブレイクは、「クリスマスツリーに願いを込める」ということでした。


部屋に用意したクリスマスツリー。そこに、参加者がそれぞれ短冊に単語1つの願いを書き、吊るしていくのです。

「平和」「愛」「信じること」…。

一人ひとりが想いを込めた願いを紙に書き、吊るしていきました。その小さな木を眺める参加者の姿が私たちにはとても重く、大切な時間であったと感じています。
ブラジルのクリスマスツリー

そして迎える2021年度。カノア保育園は引き続きオンラインでの授業となります。課題ばかりで、どのように子どもたちと向き合うべきか試行錯誤の毎日が続いていきます。


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鈴木真由美

この記事を書いた人

鈴木真由美

保育士。ブラジル・カノア保育園 園長。2000年にブラジル北東部にある漁村カノアに渡り保育園の運営を始める。2006年にカノアでの支援を目的にした「光の子どもたちの会」を設立(2015年にNPO法人となる)。現地の地域力向上を目指して活動中。2児の母。
<光の子どもたちの会HP>
http://criancasdeluz.org/quem_somos_nos/quem_somos_jp.html

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