主任保育士とは
まずは主任保育士の立ち位置・役割について見てみましょう。認定こども園では、「主幹保育教諭」が同等の位置付けになりますので参考にしてみてください。主に2つの役割があります。- 園長の補佐
- 保育現場のリーダー
園長の補佐
園長は保育園の運営を行っています。園内だけでなく、園外での仕事も多く抱えているので、主任保育士との連携が欠かせません。主任保育士は、園長の補佐として他機関との連携や書類の作成などを行います。また、運営の視点から園内を隈無く見て回ることで全体を把握し、問題となる点がないか確認を行う役割も担っています。保育現場のリーダー
保育園は複数の保育室から成り立っているので、主任保育士はその保育室1つ1つの把握をする役割があります。保育現場のリーダーとして、保育が適切に行われているか確認し、必要に応じて助言・指導を行います。また、保育士の代替として保育を行うこともあります。主任保育士の仕事
主任保育士の仕事内容は多岐に渡ります。具体的に挙げると、以下のような内容があります。- 保育士の指導・サポート
- 保育の補助
- 研修や会議の計画と実施
- 提出書類の確認
- 保護者対応
- 安全や衛生の管理
- シフト作成や人員の配置
- 書類の作成
- 他施設との連携や情報交換
主任保育士になるには?
主任保育士になるために求められることを解説します。経験年数・資格
主任保育士になるために必要な経験年数は決まっていません。また、必要な資格もありません。園によって基準や要件は異なります。例えば若手保育士しかいない園であれば、経験年数が少なくても主任保育士になる可能性があります。一方、平均勤続年数が長い公立保育所の場合は、20年以上経験を積んでから主任保育士に任命されることが多いです。
求められるスキル
主任保育士に求められるスキルは、「マネジメント力」です。マネジメント力とは、組織を効果的に運営し、目標を達成するためのスキルです。主任保育士は、運営が適切に行われているかという視点で保育園全体を把握し、課題があれば解決するために調整を行います。また、園長と現場の保育士の間に立つ者として、双方の意見や考えを聞いたり伝えたりする役割があります。そのため、双方の気持ちのすれ違いが起きた時に「園長が言っていることもわかるけど、現場の言ってることもわかる。どうしたらいいのだろう・・・」と悩むことも。自分の気持ちも人間関係もマネジメントしながら、職場の環境をより良くする働きが求められます。
最初からマネジメント力を備えている主任保育士は少ないでしょう。保育園全体の機能を意識しながら試行錯誤を重ねることで、次第に園を支える力を身につけていきます。
待遇・処遇について
さまざまな役割をこなし、求められるスキルも高い主任保育士。気になる待遇面について見てみましょう。これまで、保育士のキャリア階層は主に以下の3つでした。- 園長
- 主任保育士
- 保育士
- 副主任保育士
- 専門リーダー
- 職務分野別リーダー
主任保育士に関しては、このキャリアアップ研修を受けて処遇改善手当を受ける対象ではありませんが、「主任」という役職に対して手当がつきます。そのため、給料が副主任や専門リーダーを下回ることはありません。
出典:保育士のキャリアアップの仕組みの構築と処遇改善について/厚生労働省
キャリアアップで主任保育士を目指そう
主任保育士は何でも出来るプレーヤーになればいい訳ではありません。保育士一人ひとりが力を発揮できる環境にするために、職場全体をマネジメントする力が求められます。そういった意味で主任保育士の役割は、現場の保育士とは全く異なります。主任保育士にキャリアアップしてスキルを増やすことで、保育士としても人としても成長していくことができます。目指している方は、参考にしてみてくださいね。
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