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新卒保育士1年目でよくある失敗とは|原因・対応・予防策を解説

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悩んでいる保育士
新卒保育士にとって仕事は初めてのことばかりで、不安や戸惑いを感じる機会も多いでしょう。事前に準備をしておくことで、できるだけ心にゆとりを持って仕事を覚えていきたいですね。今回は、新卒保育士がやりがちな失敗例と対策をご紹介します。

保育士1年目は失敗の連続

悩んでいる保育士
保育士は子どもの命を預かる仕事です。常に子どもの動きや環境に気を配り、安全を守る必要があります。実習の時とは異なり、責任も伴います。自分一人で考えたり、対応を行ったりすることが求められる場面もあります。

また、学生時代までは同世代の人との関わりが多いですが、社会人になると多様な世代の人たちとのコミュニケーションも必要になってきます。振る舞いや言葉遣いなど、社会人としてのマナーも意識しなくてはいけません。

このように、社会人1年目は、初めての経験で分からないことや失敗が多いのは当然です。もちろん失敗を通して学んでいくことも多いですが、あらかじめやってしまいがちな失敗を知っておけば、事前に対策を練っておくことができます。

やりがちな失敗の例

保育だけでなく、保護者や上司との関わり、事務作業など、さまざまな仕事を担う保育士。慣れないうちに起こりやすい失敗の例を見ていきましょう。

提出期限を忘れる

カレンダーと鉛筆
保育とは別に、指導案や児童票の提出、おたよりの作成など書類作成業務も担う保育士の仕事。忙しい毎日に追われて、ついつい書類の提出期限を忘れてしまう…といううっかりミスが起こることがあります。期限を守るのは社会人マナーでもあるので、しっかりチェックして遅れることがないようにしましょう。

対策

  • スケジュール帳やアプリ、カレンダーなどで予定管理
  • 提出期限のメモをいつも使うファイルなどに貼る

報告・連絡・相談(ホウレンソウ)ミス

「報連相」と書かれた積み木
仕事をするうえで、報告・連絡・相談は必須です。新卒の先生は、「先輩に聞きづらい」「うっかり忘れていた」などの理由から、“ホウレンソウミス”が起こりやすいと言えます。園全体に影響が出たり、保護者からのクレームになったりすることもあるので、この3つは徹底しましょう。

対策

  • 分からないことや不安なことは積極的に相談、確認する
  • 行動する前、終わった後には声かけをする
  • 「他の先生は分かっているだろう」と考えない

子どもとの接し方が分からない

泣いている子どもをあやす保育士
実際に保育の現場に立つと、「ケンカの時はどうしたらいいの?」「こういう時は叱っていいの?」「泣いている時はどうするの?」と、混乱してしまう場面が多くあるものです。これは毎日の積み重ねでもあるので、少しずつ自分なりの保育を見付けていきましょう。

対策

  • 先輩保育士の保育を参考にする
  • 子どもと向き合うこと、話を聞くことを大切にする
  • 「遊ぶ」「叱る」などメリハリをつけて保育をする

子どものケガに気付かない

子どもの腕にある擦り傷
たくさんの子どもたちを見ていると、目が行き届かず子どものケガに気付けないということもあります。もちろん子どもにとってケガをする経験も必要であり、すべてのケガを防ぐことは不可能です。しかし、子どもの安全を守るという意識は保育士として常に持っておきましょう。

対策

  • 子どもに背を向けない
  • すぐに立ち上がれるような座り方をする
  • 密集した空間をつくらないようにしてケガが起きやすい環境を避ける

子どもをまとめられない

「子どもたちに話を聞いてもらえない」という悩みは、特に多いのではないでしょうか。保育士なら誰しもが抱える悩みなので、「自分の保育が良くない」と思う必要はありません。

まとめようと気負わず、子ども一人ひとりの気持ちに向き合いながら信頼関係を築いていくという意識に変えてみましょう。

対策

  • 先輩保育士にサポートを受ける、アドバイスをもらう
  • 先輩保育士の保育を参考にする
  • 焦らない
  • 子どもたちと向き合っていく

保護者が覚えられない

保護者と話をする保育士
たくさんの子どもを預かっている園では、保護者も多く「誰のお母さん、お父さんか分からない…」ということがあるかもしれません。これは時間が経てば自然と覚えられるかと思いますが、それまでは送迎の度にヒヤヒヤしてしまいますよね。曖昧なままにして間違えるより、分からない時は素直に聞くようにしましょう。

対策

  • 保護者と積極的にコミュニケーションをとる
  • 分からない時は素直に聞く
  • あらかじめ提出された保護者の写真を確認しておく

感染症に罹る

ウイルスから守られている保育士のイメージ
新卒の皆さんに特に注意してほしいのは、感染症対策に対する意識付け。溶連菌やプール熱、アデノウイルス、ノロウイルスなど、子どもがかかりやすい感染症の中には大人も注意が必要なものが少なくありません。

自分自身の体調管理も含めて、園での衛生対策には意識を高めておく必要があります。

対策

  • 手洗い、うがいなどの基本的な予防を徹底する
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失敗してしまった時には

「失敗した!」と感じた時には、まず深呼吸して、冷静に次の対応を行いましょう。ここからは、失敗してしまった時の対応について3ステップで紹介します。

【ステップ1】迅速に報告する

人と人がコミュニケーションをとるイメージ
もし失敗をしてしまった時には、すぐに先輩保育士や園長に報告しましょう。

自分一人で解決しようとして、より状況が悪化する場合も。もちろん、失敗の事実を隠すことは絶対に避けましょう。

仕事上の失敗は、自分一人だけの問題ではなく、園全体の問題として受け止められます。園の信頼を守るためにも、早急な解決が求められます。たとえ失敗してもすぐに報告を行えば、先輩保育士が経験を元に、迅速なフォローを行うことが可能です。注意されることを恐れずに、きちんと事実を報告しましょう。

【ステップ2】誠実に対応する

報告した後は、先輩保育士や園長と話して決めた対応を行いましょう。

新人とはいえ、責任のある立場なので「分からなかった」で済ませることはできません。迷惑をかけたのであれば「申し訳ありませんでした」と謝りましょう。

保護者も関係するような失敗であれば、丁寧な謝罪と説明を行います。誠実な姿勢を示すことで、信頼関係を深めるきっかけになることもあります。

【ステップ3】気持ちを切り替える

失敗をすると落ち込むものですよね。しかし、いつまでも暗い顔をしていると、子どもたちにも影響を与えてしまいます。

また、失敗を恐れてばかりいると、また失敗してしまうという負のループに陥ってしまうことも。反省をしたら「次に活かそう」と心に決め、気持ちを切り替えることが大切です。

そのためには、一人で抱え込まず、誰かに話を聞いてもらう機会を作りましょう。同僚や学生時代の友だち、家族など、自分の本心を話せる相手を見付けておきたいですね。

失敗を減らすためには

失敗を無くすことはできなくても、事前に対策をして減らすことはできます。ここからは、新人保育士が意識したい行動を紹介します。

メモをとる

メモをとっている人の手元
保育士1年目は、覚えることがたくさんあります。仕事内容や伝達事項などは、忘れないようにメモをとるようにしましょう。時々見返しながら確認をすることで、ミスを防ぐことができます。

逆に、メモをとることに一生懸命になり過ぎて周囲の状況が見えなくならないように注意しましょう。

事前に確認する

不安なことがあれば、事前に先輩保育士に確認しましょう。「保護者に分からないことを聞かれたら…」「子どもがケガをしたら…」など、状況別に対応を想定しておけば、事が起きた時に慌てずに済みます。

「先輩保育士がなんとかしてくれるだろう」という気持ちは捨て、常に自分が対応する前提でイメージしておきましょう。

情報の共有をする

「情報共有」と書かれた積み木
日頃から他の保育士とコミュニケーションを図り、情報の共有をしておきましょう。

保育をしていると、状況によっては一人で対応しきれない場合もあります。そのような時でも周囲が共通の認識を持っていれば、速やかにフォローしてもらうこともできるでしょう。

話す時間が取れないようであれば、メモに残すなどして、情報共有の仕方を工夫してみましょう。

失敗から学んで成長しよう

失敗は誰にでもあるものです。むしろ1年目は、失敗を次に活かしてステップアップするつもりで臨みましょう。

新卒保育士の方は、参考にしてみてください。

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ほいくis(ほいくいず)編集部

この記事を書いた人

ほいくis(ほいくいず)編集部

保育・幼児教育のプロフェッショナルで構成された編集部のライティングチームが、質の高い保育を日々提供していくために必要な知識・ノウハウを発信。専門知識から保育ネタ、保育士試験関連情報、保育学生さん向けの情報まで、あらゆる分野を網羅していきます。

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