文化の日とは
まずは「文化の日」についての解説と、子どもたちへの伝え方をご紹介します。文化の日の概要
毎年11月3日は「文化の日」で、国民の祝日です。この日は、「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ことを目的としていて、さまざまな関連行事が行われています。太平洋戦争終結の後、日本は戦争の放棄を宣言しましたが、これは世界で初めてのことでした。そして平和主義を謳った日本国憲法が公布されたのが、「文化の日」である11月3日のことでした。
そういった経緯もあり、この日は、文化を楽しむことで「自由と平和」を喜び、文化を後世へ伝えていくという重要な意義を持つ日となっています。そのため文化の日の当日や、11月1日から11月7日までの一週間に設けられた「教育・文化週間」には、音楽や文学、芸術などさまざまな文化を感じられるイベントが各地で開催されています。また文化の発展に貢献した人に勲章が贈られる「文化勲章の授与式」もこの日に行われています。
出典:「国民の祝日」について/内閣府
文化の日の由来
文化の日の由来は2つあります。1つは「明治天皇の誕生日」です。文明開化の時代を築き、日本の近代化を推進した明治天皇の誕生日をお祝いする日「明治節」として休日になっていました。もう1つの由来は「日本国憲法の公布日」です。太平洋戦争が終結し、1946年(昭和21年)11月3日に日本国憲法が公布された際、その記念として「文化の日」と名付けられました。
その後、1948年(昭和23年)に制定された祝日法により「文化の日」は祝日へと変更され、現行の形となっています。
子どもへの伝え方
「文化」の意味は広範囲に渡っているため、子どもたちが理解できるよう具体的に話すことが大切です。身近な内容を通して、「文化」を伝えてみましょう。【伝え方の例】
- 文化の日は、昔の天皇陛下のお誕生日なんだよ。
- 文化の日は、日本の文化を楽しむ日だよ。
- 文化って昔からずっと続いてきていることを言うよ。
- 文化って、音楽とか絵のことでもあるよ。
- 言葉とかマナーも文化だよ。
- 住んでる場所が違うと文化も違ってくるよ。
- 文化の違いをみつけるとおもしろいね。
園での活動/ゲーム編
「文化」について、楽しく遊びながら子どもたちへ伝えていきたいですね。ここからは「文化」に関する活動アイデアをご紹介します。文化の日クイズ
クイズを通して日本や世界の文化を紹介してみてはいかがでしょうか。イラストや写真などを準備すると、視覚的にわかりやすいですし、子どもたちの関心も高まります。【クイズの例】
①日本で有名な食べ物は?
- お寿司 →正解
- ホットドッグ→アメリカ
- クロワッサン→フランス
- メルシー→フランス
- サンキュー →正解
- ダンケ→ドイツ
- こけし →正解
- マトリョーシカ→ロシア
- コロン人形→アフリカ
文化の日ジェスチャーゲーム
伝承遊びや音楽も「文化」の一部です。子どもが普段から親しんでいる遊びや楽器を題材にしたジェスチャーゲームで盛り上がりましょう。【お題とジェスチャーの例】
- コマ回し:コマにヒモを巻き付け、前方へ投げる真似をする。ヒモですくって、手の上で回す真似もオススメ。
- 竹とんぼ:両手を合わせて、片手だけ前方へ出す。上を見上げると、竹とんぼが飛んでいく雰囲気を出せる。
- けん玉:ヒザを軽く曲げ、握った手を下から上に振る。球を見るように、目線も下→上→真ん中へと移す。
- あやとり:指を開いて一本ずつ糸をすくうようにする。「ほうき」を作る過程を演じるのもオススメ。
- ピアノ:両手を前に出し、演奏しているように指を動かす。
- カスタネット:手のひらを上にして両手を出す。リズミカルに右手で左手を叩く。
- ギター:左手を肩あたりにもってきて、弦をおさえるような指の形を作る。右手は弦をはじくように上下に動かす。
ジャスチャーゲームの詳細は、以下の記事をご覧ください。
文化の日の製作アイデア
文化の日の前後には、「芸術の秋」を感じられる製作を行なってみてはいかがでしょうか。子どもたちの創造力を引き出す作例をご紹介します。クリアファイルで作るスケルトン風車
クリアファイルに油性ペンで色をつければ、光に透けるキレイな模様が。保育士と一緒に形を整えれば、クルクル回るオリジナル風車の出来上がりです。紙粘土で作るランプシェード
クリアカップに紙粘土をつければ、暗闇をほんのり照らすランプシェードが作れます。クッキー型でランプシェードに模様付けすれば、一人ひとり違ったデザインが作れます。手形スタンプと落ち葉のコラージュ
目玉シールを貼れば、 手形や落ち葉が生き物に変身。子どもたちの自由な発想でコラージュすれば、楽しい葉っぱの世界が完成です。文化を感じられる活動を
一言で「文化」と言ってもさまざまな要素があるので、言葉で説明するだけではわかりづらいかもしれません。乳幼児期は「体験を通して知る」ことが大切です。遊びや生活の中で文化を感じられる保育を行っていきたいですね。「文化の日」の活動を考えている方は、参考にしてみてください。【関連記事】