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全国交通安全運動を解説〜目的と子どもへの伝え方・活動アイデア

全国交通安全運動の横断幕が掲げられた駅構内
毎年、春と秋の2回実施される全国交通安全運動。安全な交通行動が身に付くよう、子どもたちに分かりやすく交通ルールを伝えていきたいですね。今回は全国交通安全運動の概要と子どもたちへの伝え方、保育園でできる活動についてご紹介します。

全国交通安全運動とは

まず始めに、全国交通安全運動の概要と由来について解説します。

全国交通安全運動の概要

園児たちに交通ルールを教える交通指導員
全国交通安全運動とは、交通ルールや交通マナーを身に付けることで事故を予防することを目的としています。内閣府や警察庁、地方自治体などが主体となって、交通安全教育や広報啓発活動などを行っています。

交通安全運動は、春と秋の年2回で実施されています。

【2024年(令和6年)の日程】
  • 春:4月6日(土)~15日(月)の10日間
  • 秋:9月21日(土)~30日(月)の10日間
【交通事故死ゼロを目指す日】
  • 春:4月10日(水)
  • 秋:9月30日(月)

全国交通安全運動の内容

通学路の交通標識と青空
全国交通安全運動では、運動重点が設けられています。

2024年(令和6年)春に推進する全国重点は、以下の3つとなっています。
  1. こどもが安全に通行できる道路交通環境の確保と安全な横断方法の実践
  2. 歩行者優先意識の徹底と「思いやり・ゆずり合い」運転の励行
  3. 自転車・電動キックボード等利用時のヘルメット着用と交通ルールの遵守
出典:令和6年春の全国交通安全運動推進要綱/内閣府 >>詳細はこちら

全国交通安全運動の由来

「秋の全国交通安全運動実施中」と表示されたサイネージ
戦後に車の使用者が増えたことで交通事故が増加したため、1948年(昭和23年)から全国交通安全運動が行われるようになりました。開始当初は年1回でしたが、1952年(昭和27年)からは年2回行われるように。4月と9月に実施する主な理由は以下の通りです。
  • 4月:新1年生の登校が始まる時期。交通ルールに不慣れなため、見守りと指導が必要。
  • 9月:日没が早まる時期。車から歩行者が見えにくくなる時間が早まるため、事故が増えやすい。


子どもへの伝え方

交通安全について、子どもたちに分かりやすく伝えていきたいですね。ここからは、子どもへの伝え方をご紹介します。

交通ルール

一時停止の交通標識
交通ルールとは、道路を使う時の約束事のこと。交通ルールがあることで、多くの人が安全に道路を行き来することができるということを最初に伝えてみましょう。

【子どもたちへの伝え方の一例】
  • 道路を歩く時の約束事を「交通ルール」って言うよ。
  • 交通ルールを守らないと、事故になってケガをしてしまうかもしれない。
  • みんなが安全に道路を使うために、交通ルールを守ろうね。

信号機

赤になっている歩行者用信号機
信号機は、「止まる」と「進む」を指示する機械。子どもたちが日常で最も交通ルールに触れるきっかけになっていると言っても良いですね。信号があることで、車だけでなく、歩行者や自転車利用者も安全に通行することができるということを伝えましょう。

【子どもたちへの伝え方の一例】
  • 道路を歩く時には、信号を守らなくてはいけないよ。
  • 信号には車用と歩く人用の物があるよ。
  • 青の時だけ進んでもいいんだよ。チカチカしてる時は行かないよ。

標識・横断歩道

交差点の横断歩道
交通事故防止のために、道路にはさまざまな標識や横断歩道が設置されています。標識は、交通ルールを伝える看板のようなものです。車の運転者は、標識を守って安全運転を行います。また横断歩道は、歩行者が道路を横断するためのライン(線)で、歩いて渡る人がいることを運転者に知らせてくれます。とても大事な知識なので、子どもたちにはイラストや写真を使って丁寧に伝えていきましょう。

【子どもたちへの伝え方の一例】
  • 標識の絵には、道路のルールが書かれているんだよ。
  • 道路を渡る時は、手を上げて横断歩道を渡ろうね。
  • (写真やイラストを見せながら)このシマシマの線が横断歩道だよ。

園でおすすめの活動

子どもたちには、遊びなどを通して楽しく交通ルールを伝えていきたいですね。ここからは、保育園でできる交通安全に関する活動をご紹介します。

交通安全教室

交通安全教室の授業を受けている児童
地域の交通安全指導員に依頼すると、保育園で「交通安全教室」を実施してもらうことができます。

人形劇や体操などを用いて交通ルールを説明したり、横断歩道が描かれているマットを用いて横断歩道を渡る手順を実践したりしてくれます。子どもの興味関心に合わせた方法で、交通安全意識を高めてくれますよ。

申込先は地元の警察署や市役所、その他委託された機関など、自治体によって異なります。まずは市役所に問い合わせてみましょう。

交通ルールクイズ

マルとバツのカードを上げている婦人警官のイラスト
ここからは交通ルールに関連したクイズをご紹介します。クラスの活動に上手く取り入れてみましょう。

①歩行者用の信号機で青信号がチカチカ点滅していたらどうする?
  • A:急いで渡る →×
  • B:渡らずに止まる →〇
②横断歩道を渡る時はどうする?
  • A:手を上げて歩いて渡る →正解
  • B:手は上げないで歩いて渡る
  • C:走って渡る
③自転車に乗る時、頭にかぶるものは?
  • A:お気に入りの帽子
  • B:頭にぴったりのヘルメット →正解
  • C:何もかぶらない
④車に乗る時はどこに座る?
  • A:ママのひざの上
  • B:車のシート
  • C:チャイルドシート →正解

信号ゲーム

一列に並び、保育士の言う「色」に合わせて動きます。「青」だと1歩進み、「黄色」だと1歩下がります。「赤」はストップです。

友だちと一緒に遊びながら、信号の色の意味を学ぶことができますよ。

交通安全の歌

島根県警察がYouTubeで「交通安全のうた」を公開しています。
「交通安全のうた」のYouTube再生画面
出典:島根県警察公式チャンネル みこぴーチャンネル

島根県のご当地キャラクター「しまねっこ」や、マスコット「みこぴーくん」と一緒にダンスを踊りながら、交通ルールや横断歩道の渡り方を身に付けることができますよ。

交通安全のぬり絵

交通安全ぬり絵

ほいくisダウンロードで「交通安全のぬり絵」を用意しています。ぬり絵遊びをしながら、信号機の色の違いや、横断歩道は手を挙げて渡ることを伝えられます。ぬり絵の無料ダウンロードは「ほいくis」メンバー登録(無料)をするだけ! 是非この機会に登録して手に入れてくださいね。
キット


交通ルールを伝えていこう

手を上げて横断歩道を渡っている園児たち
交通事故は取り返しのつかないケガに繋がってしまう危険性があります。幼児期から交通ルールがあることを知り、道路を安全に移動できるよう伝えていきたいですね。

全国交通安全運動にちなんだ活動を考えている方は、参考にしてみてくださいね。

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佐野きこ(さの きこ)

この記事を書いた人

佐野きこ(さの きこ)

現役保育士。
現在は子どもだけでなく、保育士や保護者など、子どもに関わる人をサポートする仕事がメイン。子どもも保護者も保育士も、みんなが笑顔になれる保育を目指している。
座右の銘は「保育士は、保育のプロである」
保育の専門家として、わかりやすく保育を語れるよう奮闘中。
家庭では、2人の息子のお母さん。

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