実習は不安と緊張の連続
今まで学校で学んできたものとはまた違う、実際の現場での実践となる保育実習。どう動けばいいのか、何をすればいいのか、子どもにはどう声かけをするのか…不安と緊張でいっぱいですよね。でも、それは現役で働く先生たちも同じ。皆さんがどのような失敗と成功を重ねてきたのか、実習の体験談を聞いてみました。現役保育士が語る「保育実習」体験談はこちら(講師:ずんちゃん/保育士)
実習での失敗談
まずは、「やってしまった…」と感じた失敗談を聞いてみました。予想外のお願いに…
「実習で、壁面制作を任されました。絵本を読んだりするのは予想していましたが、まさか壁面をお願いされるとは思っておらず…。どうしたらいいかも分からず、準備から仕上げまで時間がかかってしまいました。いろんな事態を予想して準備をするべきでした」(30代保育士)急なお願いに焦ってしまったという体験談です。絵本、手遊びなどは準備していくことも多いかと思いますが、それ以外のことをする可能性も考えておきましょう。分からないときにはしっかり質問することも大切ですね。
先生にうまく伝えられず…
「責任実習のときに、自分の中では”これをしよう”と計画を立てていたのですが、それが上手く担任の先生には伝言できておらず、『もう少し先に伝えてくれると助かるな』と言われました。自分の中だけでなく、協力してくれる先生方にもしっかり相談するべきでした」(20代保育士)よくはまりがちな体験談ですよね。一生懸命考えたことも、サポートしてくれる先生たちに伝わっていないと活動ができないこともあります。用意したいもの、かかる時間、子どもたちの動きなど、先輩に相談を忘れずに。
製作がむずかしく…
「部分実習では、製作を任されていました。でも、いざ始めてみると自分が用意した素材と園にある素材の相性が悪く、製作が出来なかったことがあります。使うテープなども、事前に切っておけば良かったのにそのまま持って行ってしまい、時間がかかって…なんてこともありました」(20代保育士)製作物に悩んだ先輩たちは多いようです。用意したものが使えなかった、というのは焦りますよね(汗)。どのようなものが園にあるのか、何を使っていいのかなど、事前に園で確認をしてから臨むと安心ですね。
実習で感じた保育の楽しさ
実習では、大変だと感じることも多いかもしれませんが、それ以上に「保育って楽しい!」と思う体験もたくさんあります。先生たちが感じた保育の楽しさを聞いてみました。のびのび保育ができた
「実習に行った園では、子どもたちの主体性を大切にしていました。実習生の私たちにも、動きたいように動いていいと言ってもらえたので、すごくのびのび挑戦できました。その結果、たくさんいた実習生の中から私に『うちの園で働きませんか?』と声をかけてもらえ、うれしかったです」(30代保育士)実習ではどうしてもいろいろなことが気になって、思うように動けないことも多いかと思います。そんな中で、のびのびと保育ができたのは大きな経験ですね。その経験が、今の糧になっていると話してくれました。
子どもたちの興味を掴んだ
「責任実習で、紙皿フライングディスクを作って遊ぶことにしました。もちろん反省点もありましたが、子どもたちがすごく楽しんでくれて活動後もずっと遊んでくれてうれしかったです。実習が終わった後、園からアルバムが届いて…。見ると、子どもたちから『ありがとう』というメッセージと共に、子どもたちが描いた絵と写真が載ったものでした。すごく感動しました」(20代保育士)
自分が考えた活動が子どもたちにハマったときほどうれしいことはありません。子どもたちの楽し気な様子や笑顔は、実習中の支えになりますよね。
笑顔を褒められた
「小さなことですが、実習先で『子どもと接しているときの笑顔が素敵だね』と先輩に言ってもらえたことはすごくうれしかったです」(20代保育士)実習中に先輩たちからかけてもらう褒め言葉は、本当にうれしいですよね。一生懸命取り組む姿や子どもを思う気持ちは、先輩たちもしっかり見てくれていますよ。
保育の魅力を感じ取ろう
どんなに素敵な先生も、実習ではたくさんの失敗を重ねています。その分、保育の楽しさや感動、「保育士の道を選んでよかった」と思えるような体験もたくさんあります。緊張や不安はあって当たり前。その中で、保育の魅力を見つけ出せるといいですね。【関連記事】