行事グッズ収納の悩み
今回は保育室ではなく、行事グッズの保管場所についてご紹介します。幼稚園・保育園の行事は入園式や夏祭り、運動会など園によってさまざまですよね。先日、現役の保育士さんからこんなご相談を受けました。「行事は毎年のことですが、毎回スムーズに準備ができないんです。イベント道具が見つからず、探したりで…。結局見つからないので新しいモノを購入すると、奥のほうから見つかったりということがしょっちゅうで困っています。」と。
皆さんの園では、このようなことありませんか? 倉庫のような場所は、スタッフ全員がどこに何があるかわかり、出し入れがスムーズにできるようなスペースを作らなければなりません。このようにごちゃごちゃしがちな倉庫の整理手順をお伝えします。
まずは全部出す
まず最初に、整理を行う時間を確保し、行事グッズの保管場所にあるモノを広いスペースへ全部出します。大変だと思いますが、こうすると運動会のたすきや小旗、クリスマス会のサンタの衣装やツリー飾り、入園式や卒園式に必要な式典グッズなど、モノの多さにビックリすることが多いでしょう。そして発表会で使用した衣装や手作りの壁面飾りのように、過去に使ったモノが時間の経過とともに劣化していたり、もう使わないモノが存在していることに気が付きます。昔からあるものを収納し続けるのではなく、一度どんなモノが保管場所に存在しているのか手にとってみましょう。
3つに分ける
全部出したあとは、仕分けをします。「毎年使うモノ」「保管するモノ」「捨てるモノ」の3つに分けましょう。ここでは、かなりの判断力が必要です。可能であれば、なるべく多くの保育士さんに同席してもらい、この作業が楽しくできるといいですね。
いろいろな制作物が出てくると整理する手が止まったり、「昔、苦労して製作したのよ」という思い出もあるかと思います。だからと言って保管するということでは整理が進みません。基準は使うか、使わないかです。
「いつか使うかも」という迷いもあるかもしれませんが、できるだけ今年度の行事に使うかどうかというように、現在を軸にモノを分けていきましょう。
使いやすく収める
続いて、毎年使うモノと保管しておくモノを収めていきましょう。奥行きのあるスペースの場合は、奥にずっと保管しておくモノ、手前に毎年使うモノを定位置にします。高さのあるスペースの場合は上段へ保管しておくモノ、手が届く範囲に毎年使うモノを定位置とします。
ダンボール箱や収納ボックスを使って収納する場合は、中身を把握するために必ず箱4面にラベリングをしましょう。 4面に書く理由は、モノの出し入れをした際にダンボールのどの面が手前にきてもラベリングが見えるように、効果を最大限発揮させるためです。ここでは、美しさを求めず効率化を求めるため、文字は太く大きく書きましょう。箱を使うと空間を四角に区切ることができ、また積み重ねられるというメリットがあります。
空間に余裕があれば倉庫全体を春、夏、秋、冬の4つの空間に分けてグッズを収めると、探しやすくなると思います。もちろん春、夏、秋、冬コーナーの明記も忘れずに行ってください。
まとめ
保育室は整理整頓ができているけれど、バックヤードは…という園も多いのではないでしょうか。働いている先生全員が一目瞭然で分かるように意識しながら、バックヤードの整理収納を行ってください。また、モノを全部出したときは、掃除をする絶好の機会です。湿気が溜まりやすい場所もあると思いますので、空気の入れ替えをしながら清潔な保管場所を維持しましょう。
日々、忙しいのでなかなか難しいかもしれませんが、何かのタイミングで倉庫の整理をする時間を確保できるように調整できるといいですね。
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