お正月の由来と伝え方

お正月の由来には諸説ありますが、元旦には年神様という神様が幸せをもたらすために、それぞれの家庭にやってくると言われています。年神は「としがみ」と読み、「歳神」と書くこともあります。また、地域により「歳徳神(としとくじん)」「恵方神」「お正月様」などさまざまな呼び名があります。お正月に神様を迎え入れて幸せをもたらしてもらうために、さまざまな行事や風習が生まれたそうです。
代表的なお正月飾りの門松やしめ飾り(しめ縄)、鏡餅も、この年神様の風習と関係があります。
- 門松(かどまつ):年神様が訪ねてくる際の目印。一年中青々としている松や、生命力の強い竹といった縁起物を組み合わせて飾ります。
- しめ飾り(しめ縄):もともと「しめ縄」には、神聖な場所であることを示す意味があり、そこにさまざまな縁起物を飾り付けたものが「しめ飾り」です。
- 鏡餅(かがみもち):訪れた年神様が宿る依り代(よりしろ)として、またお供え物として飾られます。昔から神聖な物とされてきた銅鏡に見立てて丸く作られます。
- お正月には、神様がみんなのお家にやってくる
- その神様は、みんなに幸せを分けてくれる
- 神様をお迎えするためにいろいな飾り付けをする
お正月におすすめの伝承遊び
童謡「お正月」の歌詞で「もういくつ寝ると お正月 お正月には凧揚げて こまを回して遊びましょう♪」とあるように、お正月遊びには凧揚げやコマ回しなど、たくさんの種類があります。代表的なものをいくつかご紹介しましょう。かるた(百人一首)
お友だちと競いながら絵札を取り合うのが楽しい遊び「かるた」。聞いた言葉に合わせて絵札を取るので、ひらがなや言葉の学びにも繋がる遊びですね。百人一首をもとにした「百人一首かるた」や、「いぬもあるけば棒に当たる」などの、いろは歌で構成される「いろはかるた」など、さまざまな種類がありますよ。【対象年齢】
3歳児/4歳児/5歳児
【遊び方・ルール】
- 読み札を読む人をあらかじめ決めておきます。保育園・幼稚園では保育者が行うといいでしょう。
- 絵札を床の上にばらばらに並べます。必ず絵柄が表向きになるようにしましょう。読み札はシャッフルしておきます。
- 保育者が読み札を1枚1枚読みます。子どもたちは、読み札の頭の文字と同じ文字を探して、見つけたら素早くタッチします。タッチした人がその札を貰えます。
- 全ての絵札がなくなるまで繰り返し、最終的に絵札を一番多く持っていた人の勝ちです!
福笑い

【対象年齢】
1歳/2歳/3歳/4歳/5歳
【遊び方・ルール】
- 顔の輪郭が描かれた紙を目の前に用意します。
- 代表のひとりが目隠しをします。
- 目隠しをした子が、最初に置いた輪郭の紙の上に切り抜かれた顔のパーツを順番に並べていきます。紙を触ったり、輪郭の大きさを想像しながら、正しいと思う位置に置いていきます。※難しい場合は、周りで応援している子や保育者が「目のパーツだよ!」などと伝えながらパーツを渡してあげましょう。
- 全て並べ終わったら、目隠しを外します。
お手玉
小豆や大豆を入れた小さな布を投げて遊ぶ「お手玉」。奈良時代に聖徳太子が水晶を使って遊んでいたことから、現在のお手玉遊びに繋がっているようです。ルールは特にないので、投げて手の甲に乗せる、2個同時に投げてキャッチする、など遊び方は無限大です。子どもたちの想像力を働かせやすい遊びでもありますね。
【対象年齢】
0歳/1歳/2歳/3歳/4歳/5歳
【遊び方・ルール】
- お手玉を2個手に持ちます。
- 右手(利き手)のお手玉を空中に投げます。
- 投げたお手玉が空中にある間に、急いで左手(利き手じゃない方の手)のお手玉を右手に持ち替え、落ちてきたお手玉を左手でキャッチします。
- それを繰り返し、だんだんとスピードを速くして楽しみます。
- 素早くつづけてできるようになったら、持つお手玉の個数を増やして挑戦してみましょう!
園で楽しめるお正月手作りゲーム

鏡餅の輪投げゲーム
定番の輪投げゲームをお正月バージョンで楽しみましょう。段ボールや新聞紙など、材料は身近な廃材が中心ですが、あしらいはお正月らしい雰囲気を出してみましょう。子どもたちと一緒に作って、遊んで新年をお祝いしてはいかがでしょうか。
【用意する材料・道具】
- 段ボール(土台用)
- 色画用紙(あしらい用/赤色、白色)
- 食品ラップの芯(トイレットペーパーの芯を繋げてもOK)
- 包装紙(土台装飾用/緑色)
- 新聞紙(だいだいの中身用/輪っかの中身用)
- 折り紙(だいだい用/オレンジ色)
- フェルト(だいだいの葉っぱ用/緑色)
- 接着剤(芯の固定用)
- ガムテープ(輪っか用/白色)
- 両面テープ
- カッター
詳しい手順はこちらの記事を参考にしてみてくださいね。
段ボールで作るキラキラこま
廃材を利用して作る、キラキラのこまは子どもたちにも大人気間違いなしです!
【用意する材料・道具】
- 段ボール
- 紙コップ(型紙に使用)
- 折り紙(何色か準備)
- 綿棒
- マスキングテープ
- カラーペン
- ハサミ
- のり
- 段ボールに紙コップで丸い方を下書きして、切り抜きます。
- 1で切った本体に合わせて、銀色の折り紙を切り抜き、貼り付けます。
- 金色の折り紙を切って、飾りとして②に貼り付けます。
- 中心に目打ちで穴を開けます。
- 綿棒にマスキングテープを巻き、片方の綿の部分を切り落として、目打ちで開けた穴に差し込みます。
- カラーペンなどを使い、装飾をしたら完成です!
お正月に楽しめる手遊び歌
せっかくなので、手遊び歌で子どもたちと新年のお祝いをしましょう。歌詞のアレンジもできるので、子どもたちに、どんなお正月を過ごしたかを聞きながら歌っても良いですね。めでたいなったらお正月
お正月のおめでたい食べ物が盛りだくさんの手遊び歌です。新年にぴったりですね。くろまめ、栗きんとんなど、おめでたい食べ物を手遊びで表現してみてください。
今年もどうぞよろしくね
「保育シンガーソングライター」として知られる荒巻シャケさんが作った、新年のごあいさつにぴったりの手遊び歌です。
その他おすすめ手遊び歌
- あけましておめでとう
- ゆきのこぼうず
- おもちをやいたとさ
園で楽しめる絵本
新年会やお正月祝いの導入に、絵本の読み聞かせをするのもいいですよね。あけましておめでとう
作:中川ひろたか絵:村上康成
出版社:童心社
対象年齢:3歳~

お正月にはどんなことをするの? どんなものがあるの? 子どもたちにも分かりやすく伝えてくれます。
行事絵本と言えばやっぱり中川ひろたかさんですね。お正月に関連するものがたくさん登場します。文字数も少なくシンプルな絵本なので、低年齢児クラスから楽しめますよ。
>>本の紹介はこちら
おせちのおしょうがつ
作:ねぎしれいこ絵:吉田朋子
出版社:世界文化社
対象年齢:3歳~

おせち料理たちが、くるまに乗ってかがみもちの家に向かいます。道の途中で昆布まきに会い、海老に会い…おせちたちの大冒険⁉
なんとこの絵本、絵がすべて手芸で作られています。温かみがあり、とてもかわいいですね。お話の中には、それぞれのおせち料理に込められた意味が書いてあるのでちょっとした勉強にもなります。ストーリーもおもしろく、大人でも楽しめる一冊です。
>>本の紹介はこちら
お正月を楽しもう
お正月、新しい1年の始まりにはなんだかわくわくしますよね。その気持ちをさらに盛り上げるために、ゲームや絵本を取り入れてみてはいかがでしょうか。子どもたちと楽しめるものを探してみてくださいね。【その他の関連記事】