今回のテーマは「発達を促す活動」
スウェーデンのプレスクールは8月から新学期が始まりました。10月に入ると慣らし保育も落ち着き、プロジェクト活動を通して子どもの発達を促すよう日々取り組んでいます。
そこで今回は、スウェーデンで実際に行われている活動や環境設定の中で「感触」にフォーカスしたものをご紹介します。
自然素材を使った感触遊び
秋は自然の実りがたくさん。例えば栗やどんぐりですよね。これらはスウェーデンでも身近な存在です。自然素材は創作活動にも使えたり、さまざまな活動に発展させたりできますよね。
今学期、私のクラスは「どんぐりプロジェクト」を中心に活動しています。
その中で先日、2歳児3人と「たくさんのどんぐりに手を入れたらどんな感じ?」という活動を行いました。
花瓶にたくさんのどんぐりを入れて、思い思いに手を入れてみました。 手で思いっきりどんぐりをかき混ぜたり、どんぐりを手にいっばい掴んでみたりする姿が見られました。
残念ながら子どもたちはあまりに夢中で「どんな感じがする?」という質問には答えてくれませんでしたが…。
しかし、手からどんぐりの固さや先っぽのチクチクする感じを感じ取って、どんぐりという素材を探求していました。
不思議な素材「水ビーズ」
日本でも購入できる水ビーズを使用することもあります。これは私の長女が、3歳の頃プレスクールで行っていた活動です。
プラスチックの箱に水をはってビーズを入れて少しずつふやけていく様子を手で感じていくというもの。
つぶつぶ、ぷよぷよと様々な感触が味わえ、長女はかなり没頭していたようで、その日保育士から「ずっとその場から離れなくって」と苦笑いされました。
水と感触が変化していく素材に、幼児の「これは何だろう?知りたい」という欲求が炸裂!…という様子が、写真からも伝わってきます。
発達を促す室内環境設定とは?
さいごにご紹介するのは、室内環境設定に「感触遊び」を取り入れるというアイデアです。保育室にさまざまな感触の素材を飾っておきます。
カーペットの切れ端、梱包用のプチプチシート、台ふき、砂やすりなどを写真たてに入れて、壁に張って子どもたちが自由に感触を楽しめる場所を作ることもあります。
これは、私と同じくスウェーデンのプレスクール教師をしているマリアさんから、アイデアを教えてもらいました。
ここで使用されているのは、すべていらなくなったものです。感触遊び用のおもちゃを買わなくても、すでにあるものを活用し、持続可能な社会を作ることもプレスクールの大切な任務です。
ぜひ身近なものを子どもたちと一緒に、探求してみたいですね。
プレスクール教師のマリアさんは今回紹介した「感触遊びを取り入れた室内環境設定」など、環境設定のアイディアをたくさんシェアしてくれているので、ぜひInstagramをフォローしてみて下さいね。私も日々情報を発信しています!
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