ゆっこせんせいの布育のすすめ
今回を持ちまして「布おもちゃラボへようこそ」のコラムを卒業することになりました。 ほいくisが開設された時から4年半の間、毎月布おもちゃについて紹介させていただきました。保育士さんたちは、多くの方が「布おもちゃっていいよね」「ぜひ使ってみたいな」と好意的に受け止めてくださいます。
でも実際に作るのは「難しそう」「時間がなくて… 」となかなか踏み出せないことも多いようです。
そこでこのコラムでは、できるだけ簡単に身近な素材で作れるものを紹介してきました。 100均グッズを利用した布おもちゃもいろいろと考案してきました。 何気なく立ち寄っていた100円ショップも「布おもちゃの材料に… 」と思いながら店内を巡るといろいろな発見があり、ワクワクしたものです。
コラムは一覧にまとめてくださっているので(https://hoiku-is.jp/writer/detail/10/)「何か作ってみたいな~」という時には、ぜひまた参考にしてみてくださいね。
大切なのは布おもちゃで遊ぶこと
そして本当に大切なことは「布おもちゃがある」「布おもちゃを作る」ということではなく、「布おもちゃで遊ぶ」ということです。私は布おもちゃ作家として約20年活動し、200種類以上の布おもちゃを作ってきました。 作り方を紹介したり、作り方の指導もしました。
でも、それだけでは何か足りない。
本当に大切なこと・伝えたいことは、布おもちゃの作り方だけじゃない。布おもちゃでどんな風に遊ぶかということ。 それを伝えていかなければ、ただの手芸教室の先生で終わってしまう。
私が目指すのは「日本中の保育室を布おもちゃでいっぱいにすること」、そして「子どもたちが笑顔でたっぷり遊ぶこと」なのです。
そんな風に考えるようになって布育®という言葉を思いつきました。
ただ作るだけじゃない。
子どもにとって本当に必要なおもちゃや遊びを伝えるために。 布おもちゃで子どもたちの心と体の成長に寄り添えるような活動をしていくために。
布育はまだまだ続く
現在は布育の活動を普及するためにがんばっています。
布育では、布おもちゃを
- 手指体を育む布おもちゃ
- 心を育む布おもちゃ
特に、「心」を癒し情緒を安定させる、また「ごっこ遊び」を盛り上げて人間としての力を育むことは、布おもちゃだからこそできることだと思っています。
子どもたちには、ただただ楽しく真剣にたっぷり遊んでほしい。 その繰り返しの先に心や身体の成長があるのだと思います。
私たち保育者にできるのは、ほんの少しだけ子どもたちの育つ先の姿に備えて、おもちゃをはじめとする環境を整えておいてあげること。その一つに布おもちゃもぜひ入れてくださいね。
「日本中の保育室を布おもちゃでいっぱいにする!」
布おもちゃ作家になった時からの、私の変わらない願いです。 このコラムを読んでくださった皆さんが、まず一つ作ってくれて、その一歩になってくれたら嬉しいです。
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