おもちゃを手作りする動機とは
「おもちゃを作ってみよう」と思うのは、どんな時でしょう?例えば…「おもちゃの数が足りないみたい」と感じた時。
それはなぜ?
誰かが使っていると、すぐに他の子も欲しくなる。無理やり引っ張ったりして、ケンカばかりで、ちっとも遊びに夢中になれない。
そう。
友だちのおもちゃが欲しくなるのは、友だちの遊びに興味を持ち始めた証拠。まだ、「かして」「ちょうだい」って言葉でうまく言えないから取り合いになってしまうけれど、「わがまま」なんかじゃない。友だちとの関わりが生まれる第一歩。でも、やっぱりケンカばかりじゃつまらないから、数を増やして「ここにもあるよ」と誘えたらいいですよね。
今あるおもちゃが物足りない

お人形はあるけれど、持って歩くだけ。すぐにポイッと置いてきちゃう。お布団があったら、優しく寝かしてくれるかな? ミニタオルがあったら、口や手を拭いてくれるかな? おんぶひもはどうだろう?
今まで気に入っていたおもちゃに夢中なれなくなるのは、子どもが成長した証拠。何かちょっと足してあげることで、遊びの形が発展します。

いろいろな遊びを体験してほしいとき
それから、例えば…「こんな遊びを体験してほしい」と思う時。いつも元気いっぱいな子どもたち。お部屋の中でも、ついつい走り回って、おおはしゃぎ。時には、落ち着いて座って、じっくり集中して遊んでほしいな。どんなおもちゃがあれば、夢中になってくれるかな? ままごとコーナーを充実させてみようかな? ひも通しやボタンはめのおもちゃはどうかな?
子どもは、今できることより、ほんのちょっとムズカシイことに夢中になります。今あるおもちゃを遊びこんで簡単になってしまうと、心ときめくものが少なくなり、ウロウロ落ち着かなくなったり、走り回ったりすることが増えてしまいます。
少し前までは難しかった遊びやおもちゃが、新鮮に感じられ、チャレンジ精神がムクムクと湧いてくるかもしれません。

今年度も残り約3カ月。
4月から子どもたちの心も体も、ずいぶん大きくなったことでしょう。保育室のレギュラーおもちゃを見直すのにも良い機会です。今、どんなおもちゃが必要でしょうか?
「今、作るとしたら…」という視点で、子どもたちの姿や保育を見つめ直してみませんか?
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