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新年のお祝いは白い服で海に向かう【カノア保育園の生活】

ブラジルの海岸線に沈む夕日
ブラジル・カノア保育園の設立ストーリーと並行してお届けしている、ブラジルの文化や地元の生活を紹介するシリーズ。2020年を迎えましたが、今回は保育園がある地域の新年の迎え方について。海辺の町ならではの風習があるようです。
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ブラジルの新年の過ごし方

ブラジルでは、クリスマスを厳かに家族と過ごし、まるで日本の正月のよう…という話を以前させていただきました。それでは、お正月はどういう風に過ごすのだろうか? と思われる方がいるかもしれません。

ブラジルの、特に海の近くに住んでいる人たちは、年が明ける12月31日から1月1日までを海岸で過ごす人が多くいます。私が住んでいるカノア・ケブラーダ地区でも、多くの人が家族や友だちと夕食を楽しみ(日本で言うと、クリスマスパーティーに似ているかもしれません)、その後、海に向かいます。

この日、ほとんどの人が真っ白い服を身につけています。白というのは、「平和」「調和」を意味します。新しい1年を新たな気持ちで…そんな想いも込められているのかもしれません。




白い服を身に付ける理由とは

実際には、新年を祝うために白い服を身につけるというアフリカの文化がブラジルにも広まったのがルーツではないかと言われています。

その根拠の一つとして、新年を白い服を着て迎えるという風習が、日本人にも馴染み深い「リオ・デ・ジャネイロ(Rio de Janeiro)」と、アフリカ文化が根強く残っている地域である、「サルバドール(Salvador)」から始まったと言われているからです。

カノア保育園のある地域では?

さて、私が住んでいるカノア・ケブラーダ地区。友人や家族と夕食を食べ、そのまま年が明けるのを待っていると、自然と海辺に足が向いていきます。村のさまざまなところから、海岸に向かって歩いていく人の姿を見ることができます。

そして年が明けたその瞬間、花火が高く打ち上げられるのです。花火が上がり始めると、海岸に集まっていた人たちは、波打ち際に歩を進め、後ろ向きになり、波を3回飛び越えます。この時に願い事をすると叶うと言われているのです。

私自身、年が明ける時期にブラジルにいたときは白いドレスを着て、海岸に行き、後ろ向きになって波を3回飛び越えました。そばにいた友人は、そのまま海に飛び込み、泳ぎ出してしまった人もいます。みんな本当に、その瞬間を楽しんでいるようでした。当時は、新年を迎えるその一瞬をこんな風に祝うのかと驚くと同時に、それを心から楽しんだものでした。

もしブラジルで年明けを迎えるという方がいましたら、ぜひ白い服を着て、海辺のそばでお過ごしください!! 一味違った新年を迎えられるかもしれませんよ。


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