おもちゃを作ってみると生まれる気持ち
前々回のコラム『手作りおもちゃの隠れたメリットとは』では、「おもちゃを作ってみようかな」と思いを巡らせることで、日々の保育を見つめ直すきっかけになるというお話をさせていただきました。 今回は、実際におもちゃを作ってみると生まれる気持ちについてのお話です。園の子どものことを想って、手作りしてみる。
- 「どこに置いておこうかな」
- 「誰が最初に見つけてくれるかな」
- 「気に入ってくれるかな」
- 「〇〇ちゃんなら、きっとすぐに遊んでくれそう」
- 「もしかしたら、△△くんにはまだ難し過ぎるかも」
増える子どもへの関わり
それだけの手間と時間をかけて作るのですから、- 「なんとしても、気に入ってもらいたい」
- 「このおもちゃで、いっぱい遊んで欲しい」
- 「ほら、先生が作ったおもちゃだよー」
- 「○○ちゃん、見てごらん!」
- 「こうすると、音がするよ。やってみて!」
- 「すごいね~。先生もやってみようかな~。」
- 「もう一回、やってみよう。上手、上手!」
すぐに気に入ってくれたら、もちろん嬉しいです。作って良かった~と、大きな達成感があります。たとえすぐに遊んでくれなくても、何とか反応が見たくて、あーでもない、こーでもないと、遊びに誘ってみたくなるでしょう。
「〇〇ちゃんは気に入ってくれた! 後で△△くんも誘ってみよう」など、発達や興味の違いのほか、好奇心旺盛な子や、新しいものに慎重な子の特徴も見えてくるかもしれません。そんな過程こそがとても素敵だし、大切なことだと思うのです。
「どんなおもちゃを与えるか」より「誰と、どんな風に遊ぶか」
小さな子どもほど、「どんなおもちゃを与えるか」ということより、「誰と、どんな風に、遊ぶか」の方が、重要だったりします。いつも保育室にあるおもちゃ。おもちゃ箱の中に入ったままで、ほとんど出番がなくなっている。「はい」と渡しても、あまり遊ばない。
- 「このおもちゃ人気ないんだよね…」
- 「色々あるけど、なんだか使えないものばっかり…」
課題はおもちゃそのものではなく、もしかしたら「遊んでくれる相手」だったのかもしれません。
小さな子どもは、縫い目のことなんて気にしません。
- 先生が作ってくれた布おもちゃ。
- それで、一緒に遊んでくれる。
- たくさん笑って、「すごい」「素敵」って言ってくれる。
まずは一つから、布おもちゃを作って、子どもと一緒に遊んでみませんか?
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