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現地で担任を育てるには?保育者の観察力を伸ばす工夫【みんなで作るカノア保育園<16>】

勉強をするカノア保育園の子どもたち
2000年、ブラジル北東部にある人口300人の小さな漁村“カノア・ケブラーダ”に保育園を作った鈴木真由美さんのストーリーの16回目です。>>ストーリーの一覧はこちら

担任になったエリアーナに伝えた「観察力の大切さ」

カノア保育園に、新しい担任の先生が誕生しました。

といっても、前回のストーリーでお話ししたように、今までエヴァさんの助手をしていたエリアーナだったので、子どもたちや保護者は特に意識することなく、今まで通り、保育園にやってきました。 私はといえば、エヴァさんの助手をしながらエリアーナが担任をするクラスを見学し、観察する日々を続けていました。
カノア保育園の先生と子ども

担任になったエリアーナに、エヴァさんと私が最初に伝えたことは「観察することの大切さ」でした。

「子どもは一人一人違う。また、今日と明日では、異なる姿が見られるかもしれない。だからこそ、担任となった私たちは、今目の前にある環境と子どもたちの様子を観察し、今日1日の活動をどうしていこうかと考える必要がある。」

エヴァさんと私が保育園を作るうえで重要だと考えていたことです。

観察力を伸ばすには?保育者のトレーニング

そこで、私たちがまず担任のエリアーナにお願いしたのは、自宅から保育園までの道のりで気づいたことをノートに書き留めることでした。

●自宅からの道のりには何があるのか。
●家や植物があるのならば、それはどんな色で、どんな形なのか。
●大きなものから小さなものまで、全ての様子を観察してみる。


こんな日々の‟気づき”を、エリアーナには毎日ノートに記録してもらったのです。

実はこの「毎日の自宅から保育園までの道のりで気づいたものをノートに書く」ということは、私もエヴァさんに言われて実践していたことでした。

初めは大きなものしか目に入らないのですが、それ以外に書くことがなくなると小さなものにも目を向けるようになります。

飛んでいる虫や空に浮かぶ雲…気づいたことは、どんな些細なことでもノートに記録していきました。

そしてエリアーナには、毎週1回そのノートを見ながら私たちに気付いたことを発表してもらうということをしていました。
ノートとえんぴつ

保育者が成長するために大切な‟観察眼”

私たちが活動するカノア・ケブラーダ地区では、教育者(保育者)や保護者など、子どもと一緒に過ごす人たちに向けてよく、

「あなたたちは、まるでふくろうのようだね」

と言うことがあります。それは、まるで目が後ろにもついているかのように、子どもたちの動きやそこにあるものに気付くからです。

一人で多くの子どもたちを見る必要があり、その子どもたち全員に対して責任がある立場である私たちは、子どもがどこにいようと、いったい誰と、何をしているのか?ということを把握していなければなりません。

そのためには、“観察眼”を養う必要があるのです。

観察する目を養うと、私たちは子どもたちが登園したときの姿だけでも、多くのことに気付くことができるようになります。

「子ども達を観る」「子どもたちを見守る」

それは保育者である私たちにとって、とても重要なことなのです。
ブラジルのエステーヴァン村の景色

2021年8月28日(土)オンラインイベントを開催!

連載を通してご紹介している「カノア保育園」と、ブラジル北東部の小さな漁村、エステーヴァン村のカノア・ケブラーダ地区。

2021年8月28日に、現地の風景を体験いただけるオンラインイベントを開催することになりました。

参加費はすべて、カノア保育園の活動費(教員への給与及び子どもたちへの教材キット作成費)として使用させていただきます。お誘いあわせの上、是非ご参加ください!
砂漠に座る2人の女性
 
【イベント詳細】
●イベント名
ブラジル北東部、大自然を満喫しよう!!~エステーヴァン村を散歩、海と砂丘の上からの夕日~
>>イベント詳細ページはこちら

●開催日時
2021年8月28日(土)
20:00~20:40(約40分間)
※Zoomにてご視聴いただきます。

●参加費用
有料(1,000円)

●申し込み方法
下記のアドレス宛に、メールにてお申し込み希望の旨をご連絡ください。
info@criancasdeluz.org

●イベント主催者・鈴木さんからのメッセージ
ブラジル北東部の小さな漁村、エステーヴァン村。この村のあるカノア・ケブラーダ地区は名高い観光地としてブラジル国内だけでなく、ヨーロッパを中心とした海外からの観光客も訪れる、有名な街です。

そんなカノア・ケブラーダ地区にあるエステーヴァン村。

その中にある、私たちのカノア保育園。現地の教職員が総力を挙げて撮影した、地元愛満載の配信です。

今回は、海岸のお散歩と砂丘から眺める夕日をお届けします。

天使が舞い降りる村といわれた、真っ白な海岸に青い海と空。その海岸をお散歩しながら、潮風を感じていただきたいと思います。

そして、砂丘からは奥に広がる森を眺めながら、地平線に沈む夕日を体験していただきます。

砂丘では、夕日が沈むまでの間、“シキブンダ”と地元では呼ばれる、海や雪の上じゃなくて砂丘で楽しむサンドボードを体験していただくことができます。

日本からブラジル。地球の裏側までは時間もお金もかかる!!だからこそ、まずはオンラインで楽しんでみませんか?

案内人は私、鈴木真由美(NPO法人光の子どもたちの会代表、カノア保育園園長)が務めさせていただきます。一人でも多くの方に参加していただきたいと思っています。

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鈴木真由美(すずき まゆみ)

この記事を書いた人

鈴木真由美(すずき まゆみ)

保育士。ブラジル・カノア保育園 園長。2000年にブラジル北東部にある漁村カノアに渡り保育園の運営を始める。2006年にカノアでの支援を目的にした「光の子どもたちの会」を設立(2015年にNPO法人となる)。現地の地域力向上を目指して活動中。2児の母。
<光の子どもたちの会HP>
http://criancasdeluz.org/quem_somos_nos/quem_somos_jp.html

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