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災害の種類別の対応方法を確認しよう。地震・火災・津波・台風・水害

防災訓練をする子どもたちと消防車
9月1日は「防災の日」。園では毎月の避難訓練に加えて、この時期には引き取り訓練など災害時に備えた活動を行っているところもあります。一言で災害と言っても、状況により対応方法が異なります。いざというときに慌てないよう、定期的にポイントを復習しておきましょう。

保育施設での定期避難訓練

保育園(保育所)では、児童福祉法により「毎月少なくとも1回」は、避難・消火訓練を行わなければなりません(第六条の記述「避難及び消火に対する訓練は、少なくとも毎月一回は、これを行わなければならない」より)。定期的な避難訓練によって、実際の災害時の動きをイメージすることや、自分の役割を把握することができます。

また、お散歩・昼食中などさまざまな状況で訓練を行うことで、園で起こりうる状況毎の対応を経験しておくことができます。1回ごとの訓練を大切に、常に危機感を持って取り組みましょう。



災害の種類別の対応を把握しよう

基本的なことですが、地震や火災、水害など、災害の状況別の対応を、今一度確認しておきましょう。災害時の避難マニュアルを整備している園もあると思いますが、想定外のことが無いかなど、常にアップデートする意識を持って定期的にチェックするようにしてくださいね。


【ケース別】地震のとき

  • 揺れを感じたら頭を隠す
  • できるだけ一か所に集まる
  • 窓やドアを全開にして、避難経路の確保
  • カーテンを閉めてガラスの散乱を防ぐ
  • 防災頭巾を被る
  • 外履きや上履きで足を守る
  • 子どもの人数確認を必ず行う
地震のときは、まずは揺れがおさまるまでなるべく一か所に集まり身を守りましょう。避難経路の確保のために窓などは全開にしますが、ガラスが飛び散ることもあるのでカーテンを閉めておさえます。

災害時に備えて普段から上履きを履いている園、外に行くときのみ靴を履く園などさまざまかと思いますが、外に出るときは何が落ちているかわからないので、必ず靴を履いて出るようにしましょう。

【ケース別】火災のとき

  • 口元をハンカチや衣類で覆う
  • 一か所に集まる
  • 火元から遠い避難経路を確認する
  • 窓やドアは閉める
  • 子どもの人数確認を必ず行う
火災のときも、地震と同じように子どもたちをなるべく一か所に集めましょう。また、地震のときの対応と混乱しがちですが、火災の場合は延焼を防ぐために窓を閉めて空気を遮断します。火元を確認し、そこから離れた経路を判断することが重要になってきます。

【ケース別】津波や台風、浸水被害が想定されるとき

水害や浸水被害が想定される地域にある園については、特に重点的に準備をしておく必要があります。2017年(平成29年)には、近年度重なる水害への対応を強化するために、「水防法等の一部を改正する法律(平成29年法律第31号)」が施行され、浸水想定区域や土砂災害警戒区域内にある児童福祉施設については、『避難確保計画』の作成が義務付けられました。該当地域にある園については、ぜひこちらも確認して、対策をするようにしましょう。

参考:要配慮者利用施設における避難確保計画の作成等に関するパンフレット(国土交通省/平成29年6月作成)

主な対策を見てみましょう。
  • ニュース等で近隣の状況を把握する
  • 避難場所を決めておく
  • 津波の恐れがあるときは高台へ
  • 保護者への引き渡しは状況を見て
海から距離が近い地域の園では、津波を想定して海抜の高さや避難場所・経路について普段からチェックされているかと思います。大切になるのは状況判断。早め早めの行動が重要です。地震発生時の対応から、揺れが収まってからの行動など、考えられる状況は繰返し訓練しておく必要があります。

川沿いや、冠水しやすい地域の園では、台風を始めとする水害を想定した訓練が必要です。近年は台風だけでなく、線状降水帯などの突発的な豪雨で浸水被害に合うことも多くなってきています。状況によっては、外に避難することが危険な場合もあるので、こちらもさまざまなシチュエーションを考えておく必要があります。地域のハザードマップを確認しておくなど、的確な判断ができるよう準備しておきましょう。

引き渡し訓練を行っている園も多くありますが、「災害時は保護者に必ず引き渡しを」という考えではなく、そのときの状況によっては今の場所で待機する、などの対応も視野に入れて、保護者とも共有しておきましょう。

初心に返って確認を

定期的に訓練を行うことは大切ですが、逆に緊張感が欠けて、中には対応が曖昧になっている部分もあるかもしれません。訓練を重ねることは、決して無駄にはなりません。子どもたちの、そして自分の命を守るためにも、再度対応を確認して、状況にあった動きができるようにしておきましょう。

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ほいくis(ほいくいず)編集部

この記事を書いた人

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