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シール貼り遊び【ねらいや年齢別の遊び方を解説】

丸シールを画用紙に貼る男の子
保育園や幼稚園、認定こども園で日々の活動に欠かせない“遊び”の時間。毎日「今日はどんな遊びを用意しよう…」と頭を悩ませる保育者の皆さんも多いのではないでしょうか。そんなときに役立つアイデアをご紹介します。>>「外遊び・室内遊び」の連載一覧はこちら

 シール貼り遊び

「シール貼り遊び」はおおよそ1歳頃から楽しめるので、低年齢児クラスから幼児クラスまで幅広く取り入れられる保育園・幼稚園の定番の室内遊びですよね。特に丸シールは大容量で手に入りやすいので、頻繁に使うという園も多いのではないでしょうか。

今回は、そんなシール貼り遊びの年齢別のアイデアをご紹介します。

またほいくisでは、オリジナルのシール台紙を無料で配布中! 印刷して何度も使うことができるので、シールを常備しておけば急に室内での活動をすることになってもすぐに取り入れられますよ。
 
ぜひ会員になって下記のURLからダウンロードしてみてくださいね。
>>シール台紙・のりもの編 

難易度

★☆☆☆☆ 

対象年齢

1歳/2歳/3歳/4歳/5歳

用意する物・道具

  • 丸シール(2㎝、1.5㎝、0.8㎝) ※年齢によって大きさを使い分けましょう
  • 画用紙、シール台紙
  • ゴミ箱 ※剝離紙をすぐに捨てられるようにしておくのがおすすめです
<製作遊びに繋げる場合> 
  • クレヨン
  • ハサミ


シール貼り遊びのねらい

保育園や幼稚園、認定こども園での遊びの活動では、ただ単に保育のひきだしの一つとして遊びを行うだけでなく、「ねらい」を意識して取り入れるようにしましょう。そうすることで、月案や指導案の作成にも役立ちますし、子どもたちの成長を促すことにもなります。 
  • 指先の発達を促す
  • 集中力を身に着ける
  • 色・形に関心を持つ
  • 想像力を育む
  • 達成感を味わう
  • 指先を思い通りに動かす
  • 大きさを意識して同じ大きさに貼ろうとする
  • 繰り返し行う力を身につける

期待される子どもの姿

  • シールをはがして貼ることで、指先の巧緻性や集中力を育む
  • 色や形や位置を意識することで、色や形の認識・空間認識する力を育む
  • 達成感を感じることで、自己肯定感がうまれる

シール貼りを取り組み始めるタイミング  

シール遊びを保育に取り入れるタイミングを見極める方法をご紹介します。

装飾やシールを剥がそうとしているとき

子どもが壁面装飾や自分のマークシールなどを剥がそうとしている姿を見かけることがあります。「なんだ?あれ?取れちゃった!楽しいな」と気になって触った動作から、好奇心がうまれることがあり、何度も繰り返しはがす、そんな様子が見られたときは、シール遊びがおすすめです。はがしたい時期にぴったりの遊びになりますよ。

指先を使った動作がなかなかうまくできないとき

生活や遊びの中で、だんだんと手指を上手に使えるようになってきても、なかなかうまく出来ないことがあります。「できない!」と嫌になってしまう、そんな時には、“台紙からシールを取り、貼る”という動作を繰り返せば、遊びながら手指が上手に使えるようになりますよ。

年齢別(難易度別)の遊び方

保育園でのシール遊びの楽しみ方を、年齢別でご紹介します。あくまで目安なので、ご自身のクラスの子どもたちの成長に合わせて遊んでみてくださいね。

1歳前半~

丸シールを画用紙に貼る子ども
おすすめのシールのサイズ:2cm以上 
 
1歳児さんクラスでは、まずは白い画用紙、コピー紙に自由にシールを貼ることを楽しみましょう。一か所に固めて貼る、気に入った色を繰り返し貼る、全体的にまんべんなく貼る、重ねて貼るなど、シールを貼るだけでも子ども1人ひとりに個性が出ますよ。
 
おおよそ1歳頃に初めてシールに触ると思いますが、始めは台紙から剥がすことやシールを貼ること自体も難しいです。とにかく台紙から剥がして貼るという動作を繰り返し行うことで、指先を使う練習をすることが大切ですよ。最初は保育士がやっているところを見せたり、台紙から少し剥がした状態で渡したりといった補助をするといいでしょう。上手く剥がせない場合は、台紙を少し折ってあげるのもおすすめです。
 
また、遊んでいる間は誤飲に特に注意し、保育者は常に子どもから目を離さないようにしましょう。サイズが小さすぎるシールを使わないことも大切です。

1歳後半~

おすすめのシールのサイズ:2cm以上 
 
1歳児後半頃になったら、モノクロで描かれたイラストを用意して、そのイラストの枠の中に自由にシールを貼ってみましょう。魚のイラストにシールを貼ってウロコに見立てたり、タコの吸盤に見立てたり、クリスマスツリーのオーナメントに見立てたりと、シールを使った表現を楽しむことができますよ。初めは狙ったところに貼るのはなかなか難しいので、なるべくシンプルで、シールを貼る枠が大きめのイラストを用意するのがおすすめですよ。

2歳児

枠の中にシールを貼る子ども
おすすめのシールのサイズ:1.5cm

2歳頃になると、だんだんと狙った場所にシールを貼ることができるようになっていきます。初期段階の練習として、画用紙に点を描いてその上に丸シールを貼ってみましょう。点が隠れることで、「できた!」という達成感を感じることができます。

上記ができるようになったら、ほいくisで配布しているような台紙を使って、丸い枠の中にぴったり貼る練習をして遊んでみましょう。綺麗に貼れるようになってくると、子どもたちも遊びにぐっと集中していきます。また、枠をカラーペンでなぞっておいて、枠の色と同じ色のシールを貼るのも、色に興味を持てていいですね。

3歳児~5歳児

シールを貼った周りに絵を描く子ども
おすすめのシールのサイズ:0.8cm

3歳以上になると、ただシールを貼るだけではなく、シールを使った作品作りができるようになっていきます。貼った丸シールを何かに見立てて絵を描いたり、製作物に模様として貼ってみたり、シールを切って好きな形にしたりと、表現の幅が大きく広がっていくでしょう。ハサミを使ってシールを切る場合は、細かな作業であれば保育者が事前にやっておくのも良いでしょう。大きめなシールであれば子どもでもできますよ。

保育者は、子どもが想像力を育みながら工夫ができるように丸シールの大きさを大小さまざま用意したり、紙皿やペットボトルなど組み合わせる材料を用意したり、絵を描けるようにクレヨンを用意したりといった環境設定をすることをおすすめします。

※掲載イラストや記事内容の 無断転載・二次利用、配布・加工は禁止とさせていただきます。
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杉本綾子(すぎもと あやこ)

この記事を書いた人

杉本綾子(すぎもと あやこ)

特定非営利活動法人 芸術と遊び創造協会 所属
長年の保育現場勤務を活かし保育園の園長を経て、現在、現場で頑張っている人同士がともに学び、「心の栄養補給」ができる人材を育てるために講座などを企画・運営している。
『幼稚園教諭二種免許・保育士』『おもちゃコンサルタント』『絵画指導スペシャリスト』『保育ナチュラリスト』『保育 あそび発達サポーター』などの資格を取得。多様な視点から、園での遊びや保育に役立つヒントを届ける。

<芸術と遊びらぼ>
https://artplaylab.jp/
<芸術と遊び創造協会>
https://art-play.or.jp/

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