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「うるう年」を解説~由来と子どもへの伝え方・おすすめの活動アイデア【2024年版】

2月29日の積み木カレンダーイメージ
カレンダーに2月29日が追加され、1年が366日になる「うるう年」。「どうして4年に1回なの?」「2月29日が誕生日の人はいつ年をとるの?」など、疑問を抱く子も多いかもしれませんね。そこで今回は、うるう年についての知識とおすすめの活動アイデアを紹介します。

「うるう年」とは

閏年(うるう年)のスタンプイメージ
「うるう年(閏年)」とは、2月29日がある年のことです。通常1年は365日ですが、うるう年だけは2月29日(うるう日)が追加されるので1年が366日になります。うるう年の「うるう」には「平年より月日の多い年」という意味があり、漢字では「閏」と書きます。

直近では2020年(令和2年)がうるう年でしたが、その次は2024年(令和6年)。今後のうるう年の予定は下記の通りです。
  • 2024年(令和6年)
  • 2028年(令和10年)
  • 2032年(令和14年)
  • 2036年(令和18年)
幼児クラスでは、保育の中で「うるう年」について子どもたちに伝える機会もあるかもしれません。ここからはさらに詳しく、うるう年の由来やうるう年にまつわる雑学を紹介します。

うるう年の由来

太陽の周りを公転する惑星のイラストイメージ
うるう年は、太陽の動きと暦のずれを調整するために設定されました。

現在、世界の国々では地球が太陽の周りを1周する時間を1年とする「太陽暦(グレゴリオ暦)」が採用されています。地球が太陽の周りを1週するのにかかる日数は約365.2422日。そのため1年を365日とすると、太陽の動きと暦に毎年約6時間の差ができてしまいます。そこで、4年に1度の「うるう日(2月29日)」を設けることで、この差を調整しているのです。

うるう年は何年ごと?

うるう年である2024年が強調された積み木
うるう年は、基本的には4年に1回訪れます。しかし太陽暦によると、うるう年は「400年間で97回」と定められているため、必ずしも4年に1回という訳ではないことが分かります。もともと太陽の動きと暦のずれを調整するためのうるう年ですが、「必ず4年に1回」にしてしまうと、別のずれが生じてしまうのです。

そのため、太陽暦でのうるう年の条件はより細かく、下記のように定められています。
  1. 西暦年号が4で割り切れる年をうるう年とする。
  2. (1)の例外として、西暦年号が100で割り切れて400で割り切れない年は平年とする。
例えば西暦2016年、2020年は(1)の条件に当てはまるのでうるう年となります。一方西暦2100年や2200年は(2)の条件に当てはまるので、うるう年にはなりません。また西暦2000年や2400年は100で割れますが、400でも割り切れるので(2)の条件には当てはまらず、うるう年になります。

また、「うるう年=オリンピックが開催される年」と認識している方も多いと思います。アテネで開催された第1回オリンピックがちょうどうるう年と重なったため、それ以降のオリンピックはうるう年と同じタイミングになりました。しかし、パリオリンピックが開催された1900年は「100で割り切れて400で割り切れない」ため、うるう年ではありませんでした。このように、基本的にはオリンピック(夏季)が開催される年はうるう年にあたりますが、数百年に一度のタイミングで例外もあります。

誕生日が2月29日の人はいつ年をとる?

うるう日である2月29日の部分が拡大された卓上カレンダー
うるう年に関する素朴な疑問として、「2月29日生まれの人はいつ年をとるの?」と考えたことのある方も多いでしょう。日本では、「年齢計算ニ関スル法律」で年齢の数え方が決められています。同法律では「年齢は出生の日より起算する(出生日を1日目として計算する)」と定められているので、各年齢は次の誕生日の前日に満了となります。つまり2月29日生まれの人は「2月28日24時」に1つ歳をとることになります。

「うるう秒」とは?

ストップウォッチの秒針
うるう年と似た言葉に「うるう秒」というものがあります。うるう秒とは、地球の自転と原子時計(世界で最も正確な時計)とのずれを修正するため差し引きする1秒のことです。通常1日の長さは地球が1回自転する長さと決められています。しかし地球の自転速度は一定ではなく、毎日必ず24時間=86,400秒かけて回転しているわけではありません。厳密には86,400秒より早く自転したり遅く自転したりしているため、そのままにしておくと時刻がずれてしまいます。

そこで、地球の自転と原子時計のずれが±0.9秒に収まるよう、うるう秒を設けて1秒を差し引きすることで修正しています。うるう秒はうるう年とは異なり、定期的には生じません。必要に応じて世界時間の12月31日または6月30日の最終秒(日本時間の1月1日または7月1日の午前8時59分)で修正されます。

なお、2023年12月に国連の専門機関である国際電気通信連合(ITU)によって、原則として2035年までにうるう秒を廃止することが決議されました。今後は、実際にうるう秒が実施される可能性は低いかもしれませんね。

子どもへの伝え方

子どもたちにお話をする保育士
うるう年の由来や仕組み自体は難しいので、子どもに伝える時にはなるべく簡単な言い方でシンプルに説明すると良いでしょう。伝え方の例文を紹介します。
  • 4年に1度のおまけの1日だよ
  • いつもの2月より1日多く遊べるよ
  • カレンダーと季節がずれないように2月29日があるんだよ
  • 夏のオリンピックが開催される年だよ
子どもたちは「4年に1度」と言われてもピンとこないこともあります。そのため、例えば年長さんに伝えるときは「前のうるう年の時は、みんなはまだ1歳(2歳)だったよ」「次にうるう年が来るときには、みんなは小学生のお兄ちゃんお姉ちゃんになってるよ」などと伝えてみるのも良いかもしれません。

おすすめの活動アイデア【うるう年クイズ】

マルバツクイズの札を持っている保育士
うるう年について理解を深められる活動のアイデアとして「うるう年クイズ」を紹介します。

【クイズの例】 
①うるう年は何年に1回?
  • 2年
  • 4年 ←正解
  • 10年
②うるう年で増えるのは何月何日?
  • 2月29日 ←正解
  • 6月31日
  • 11月31日
③うるう年に開催されるスポーツの大会は?
  • サッカーワールドカップ
  • WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)
  • オリンピック(夏季) ←正解
子どもたちがうるう年に親しみを持てるよう、ぜひ保育に取り入れてみてくださいね。

うるう年を知って2月29日を楽しく過ごそう

2月29日が訪れ、1年が366日になる「うるう年」。うるう年には太陽の動きと暦のずれを調整するという役割があります。うるう年について知ることは、カレンダーや天体に興味をもつきっかけにもなるでしょう。ぜひ次の2月29日には、子どもたちと話したりクイズを楽しんだりして、うるう年に親しみながら楽しく過ごせると良いですね。

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