実技試験の受験科目を決める時期
試験を運営する一般社団法人全国保育士養成協議会に、オンラインもしくは郵送で受験申請をすることができます。その際に皆さんが決めなくてはいけないこと。それが「実技試験の受験科目」です。受験申し込みの時点で実技科目を決定しなくてはいけないため、それまでによく考えておく必要があります。科目は「音楽に関する技術」「造形に関する技術」「言語に関する技術」。この3つの中から2つを選択することになります。内容をよく理解して科目を選びましょう。
各科目の受験内容
まずは、各科目の受験内容を確認してみましょう。今回は、2025年度(令和7年度)後期試験の手引きに書かれた内容をご紹介します。音楽に関する技術

令和7年(2025年)の課題曲は前年度から変わり、以下の2曲となります。
- 『ハッピー・バースデー・トゥ・ユー』(作詞・作曲:Mildred J. Hill and Patty Smith Hill)
- 『証城寺の狸囃子』(作詞:野口雨情 作曲:中山晋平)
- ピアノもしくはギターで演奏すること。楽譜(紙のみ)の持ち込みは可能 。
- ピアノの伴奏には市販の楽譜を用いるか、添付楽譜のコードネームを参照して編曲したものを用いる。
- ギターで伴奏する場合には、添付楽譜のコードネームを尊重して演奏すること。
- 添付楽譜に示された部分のみ弾き歌いすること。前奏・後奏の追加は任意とする。移調しても良い。
- ギターは持参すること。持参楽器の不具合(弦切れなど)がないよう注意すること。(ギター用の譜面台は、持参可)
- ピアノは会場に設置された楽器(グランドピアノ、アップライトピアノ、電子ピアノのいずれか)を使用する。
- ギターはアンプの使用を認めないのでアコースティックギターを用いること。カポタストの使用は可能。
また、曲全体を通じて下記に挙げるような演奏をした場合は採点の対象外となるので注意が必要です。
- 全体を通して伴奏しないで歌だけを歌った。
- 全体を通して歌を歌わないで伴奏だけを弾いた。
- 歌と同じ単旋律のみを弾きながら歌を歌った。
造形に関する技術
「保育の一場面を絵画で表現する」という試験内容となりますが、こちらは当日に「問題文と条件」が発表されます。場面についてはこれまで、「身近な物を使った音遊び(令和7年・前期)」「空き箱遊び(令和6年・前期)」「どんぐり遊び(令和6年・後期)」といったテーマが出題されています。その他、試験案内に書かれている注意点などをまとめると以下の通り。しっかりと確認して練習をしてみてくださいね。
- 当日示される問題文で設定された一場面を、条件を満たして表現すること。
- 試験時間は45分。
- 当日の持ち物として机上に置けるものは以下の4つ。
- 鉛筆またはシャープペンシル(HB~2B)
- 色鉛筆(12~24色程度)
- 消しゴム
- 腕時計
言語に関する技術

令和7年(2025年)は以下の3つのお話が課題となっています。
- 「ももたろう」(日本の昔話)
- 「おむすびころりん」(日本の昔話)
- 「3びきのこぶた」(イギリスの昔話)
その他、試験案内に書かれている注意点などをまとめると以下の通り。しっかりと確認して練習をしてみてくださいね。
- 子どもは15人程度が自分の前にいることを想定する。
- 一般的なあらすじを通して、3歳の子どもがお話の世界を楽しめるように、3分にまとめる。
- お話の内容をイメージできるよう、適切な身振り・手振りを加える。
- 絵本などを持つことを想定しない。
- お話をする際は立ってでも座ってでも構わない。
- 子どもに見立てた椅子などが前方に用意される。
- 絵本・道具(台本・人形)などの使用は一切禁止。
- 3分間は退出できない。時間は係がタイマーで計る。
ほいくisでは、セリフ台本付きの言語表現対策講座の動画を、お話のテーマ別で公開しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
受験科目の選び方
各科目の概要が分かったところで、実際に自分が何を選ぶか決めるときに考えるポイントをご紹介します。楽しく練習できるものを選ぶ

得意なものを選ぶ
一番シンプルな方法ですが、「ピアノが得意」「絵が得意」などの場合はぜひ得意科目にチャレンジしてみてください。経験が活かせれば自信をもって受験できますね。言語科目については想像しづらいかもしれませんが、人前で話すことや豊かに表現することが得意な方には向いています。消去法で選ぶ
受験経験者の筆者は「ピアノは弾けるけれど、弾き歌いは絶対に緊張で声が出ない」と確信し、消去法で造形と言語を選びました。「どうしてもこれだけは受験したくない!」という科目がある場合は、消去法で選ぶのもひとつの手です。各科目を選ぶときの注意点

音楽科目の注意点
ピアノが得意な方でも「とにかく緊張した」と声が上がる音楽科目。全くの未経験では少しハードルが高いかもしれません。試験官の前で弾き歌いをするため、歌と演奏を同時にできることが必須です。また2曲演奏するため、練習も2倍。楽譜を自分で用意しなければならないため、自身に合った難易度のものを探さなければなりません。手引きに記載されているのは右手のみの簡単な楽譜で、左手の伴奏部分は載っていないため要注意です。
ほいくisでは、実技試験に持ち込みができる、無料のピアノ楽譜をご用意しています。メンバー登録(無料)をすることで無料でダウンロードできるので、利用してみてくださいね。
造形科目の注意点
音楽、言語科目と違って声を出す必要がないため、造形は人前が苦手な方におすすめです。しかし課題は「保育風景」であり人間や細かい背景を描くため、絵自体の難易度は高く、最初はかなり苦戦するかもしれません。加えて45分しか時間がないため、当日にいろいろと考える時間はほぼないと思っても良いでしょう。とはいえ、絵が苦手な方でも押さえるべきポイントをしっかり押さえておけば合格は可能。選択した場合はしっかりと事前の対策をして臨みましょう。
言語科目の注意点
読み聞かせとは異なり、「何も手元にないこと」「3分しか時間がないこと」を忘れずに。緊張すると頭が真っ白になってしまう、声が小さくなってしまうという方は要注意です。試験官の大人と子どもに見立てた椅子のみを目の前に、子どもに向けた話し方で語り掛けるにはそれなりの表現力が必要になってきます。
よく考えて選択を
どの科目も努力なくして成功なし。例え得意なものであっても気を抜かずにしっかりと対策をする必要があります。自分の力を発揮できるように、後悔のない選択をしてくださいね。【関連記事】






















