強みは「保護者目線に立てること」
これから実習もあり、現場に出ると保護者対応をすることもあるかもしれませんが、そのあたりはいかがですか?
子育て経験がつるのさんの強みでもありますが、過去に受験資格の件をSNSで発信されていましたね。実際に学んでみて「子育て」と「保育」の共通点や相違点などいかがでしょうか?
ただ一方で、受験資格については、あのときから気持ちは変わっていません。受験資格はみんなにあるべきだなと。もちろん、今の僕は保育学生の身なので、謙虚に学んでしっかりと卒業するつもりですが、卒業してからも言い続けます(笑)。夢があっていいじゃないですか。(保育士試験)大変でしたよね?
試験の質を下げるというのは反対ですが、そうではない。夢や志があって試験を受けることができるのはいいことだと思います。まだ試験で勉強したこと、覚えていますか(笑)?
いや…ちょっと不安ですね(笑)。でもよく、「学校で数年かけて学んだことを数ヶ月で学んで試験を受けるのがすごい」と言っていただくのですが、試験組の私からすると、学校で学んで座学も実習も経験している方は尊敬しますね。
多種多様ですね。男性保育士がいるとまた雰囲気が違ったりして。
新しい保育の場をつくりたい
この先、保育士として働きたいという願望はありますか?
より保育の世界を広げられるといいですよね。では、何かそこに向けた未来の展望はありますか?
つるのさんが芸能界でさまざまな方と接してきたからこそ考える新しい視点ですね。
これからは少子化と言われていて、子どもの数も減ってくるかもしれないですが、その分子どもたち一人ひとりの個性が活かされて、いろいろな分野で子どもたちが輝ける、質の高い保育が求められていくのではないかと思います。これまでの保育園や幼稚園ではできなかったような経験を、もっと子どもたちにはしてほしいですね。保護者の方にも、信頼してもらえるような現場をつくれたらいいなと考えています。
例えばどのような場所ですか?
「安全性」と「経験」の狭間で複雑な想いを抱えている先生は多いみたいです。
例えば、都内だとあまり遊びの場がなくて悩んでいる方もいると思うのですが、子どもたちをお預かりして、いつもと違う経験をしてもらえるような場所をつくるとか。保護者の方も、お子さんを預けることに罪悪感を持つ方もいると思うのですが、何も気にせずゆっくりしてください、と。それで子どもが帰ってきたときに「なんかこの子変わったな」と思ってもらえたら、成功ですよね。そういう場所をつくりたい!
保育現場は可能性に溢れている!
では最後に、ほいくisを見てくださっている保育者、保育学生の皆さんにメッセージをお願いします!
保育士は、子どもたちがこれから新たな世界に行く前の、人生の土台作りをする素晴らしいお仕事だと思います。子どもの人生に入り込むって、少し怖いんですよね。でもそこに、「こう育ってほしい」という想いを注ぎ込む大切な仕事なんですよね。
僕は、保育を学ぶことは、自分の人生を学ぶことに通ずるなと思っています。よく「子育てのコツはありますか」と聞かれることがあるのですが、僕は自分の生き方を子どもに見てほしいと思っているだけなんです。「自分の人生をどう生きるか」ということが大切だと思っているので、親である僕たちがいつでも夢を持っていたいし、この先保育者になってもそうであり続けたいと思うんですよね。
だから、保育者である皆さんも、これから保育者になる皆さんも、ぜひ自分たちの夢を持ってほしいです。大人が「こうしていきたい」という明るいビジョンを持っていることが、子どもたちがキラキラ育つために必要なのではないかと思っています。
素敵なメッセージをありがとうございました! つるのさんの今後の保育者としてのご活躍を楽しみにしています。
1975年5月26日生まれ
福岡県北九州市出身 藤沢市在住
「ウルトラマンダイナ」のアスカ隊員役を熱演した後、2008年に“羞恥心”を結成しリーダーとして活躍。一躍時の人として人気を博す一方で、2009年にカバーアルバム「つるのうた」をリリースし35万枚を売上げオリコン1位を記録。続いてセカンドカバーアルバム「つるのおと」では25万枚を売上げ、トータル60万枚のセールスを記録し、以降精力的に音楽活動を行っている。将棋・釣り・楽器、サーフィン・バイクなど趣味も幅広く、好きになったらとことんやらなければ気が済まない多彩な才能の持ち主。
二男三女の父親。
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