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汐見稔幸先生が語る、子どもに与えるべき「本物の文化」とは?【インタビューVol.2】

汐見稔幸先生
第1回では、「子ども主体で育った子どもたちは、集団生活で困るのでは?」という疑問に答えていただきました。「子ども主体」というのは、自分たちで考える場を増やすこと。その中でも「保育者が環境を用意することが大切」というお話しがありましたが、「環境を用意する」とはどういうことなのでしょうか。第2回目は、汐見先生が考える「子ども主体の保育」に必要な、保育者の環境設定について伺いました。
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指導計画の源は子どもの提案

子どもが主体性を持って活動できるようにするために、保育者が子どもをよく見て環境を作ることが大切だと分かりました。しかし、現場に出るとどうしても指導計画に縛られてしまう保育者の方も少なくないのではないでしょうか。


指導計画がなにかというと、これもまた誤解されているんです。先生が頭の中で計画を立てたものを子どもにやらせるだけだったら、子どもは自分が本当にしたいことを見つけることができない。先生の頭の中にあるイメージを、子どもたちにさせることが指導計画というのは間違いだと思います。

そうではなく、「昨日まで子どもたちはこれをしていた」「それはこう発展するんでないかな」と考えたうえで、子どものそれまでの姿をきちっと評価して、次の活動を予見するんです。大まかな計画でいいんです。

立てた計画は、ほとんどが思い通りにはいかないですよ。その通りに行けばむしろラッキーです。指導計画は、子どもの育ちを評価してその可能性を勘案して作るものです。

私が現役のころは、よく先輩に「昨日と同じ活動をしないで」と言われていました。毎日活動を変えるべきなんでしょうか?


それを保育者が決めるのはおかしいですね。子どもが何かをおもしろがっているのなら、それを続けさせてあげたほうがいいですよ。大人が勝手にマンネリ化を恐れて毎日同じことをしない、というルールを作るのは間違いです。

もしマンネリ化しているように感じたら、保育者が子どもの興味を考えて何かを持ち込んでやったり、みんなで話し合ってみたり、側面援助をするんです。

マンネリ化しているかどうかは、子どもが決めること。楽しんでやっていたかもしれないのに、それを大人がて勝手にやめさせてしまうのはもったいないですよね。こだわってずっと続けている遊びがあると、考えたり工夫するチャンスが増えます。

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ほいくis(ほいくいず)編集部

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