保育と教育

現在の保育のあり方について、どう感じますか?
保育という言葉は、乳幼児限定で使われることが多いでしょ。私は、「保育」は「教育」に近寄りすぎてはいけないと考えたりするんですよね。現在は特に。小学校へ行くための予備校にしないで欲しいなって。
そのように考えるようになったきっかけはありますか?
やはり、幼稚園の現場で、おこがましいけれど専門家として子どもと直接向き合った時です。ある日、父母会で若いお母さんからこういわれました。「幼稚園に行くの、ボクは仕事だと思ってる。今朝、子どもと幼稚園に歩いてくるとき、うちの子がそう言いました」
忘れられない、何とも言えない口調でしたよ。私はまいっちゃったの。
だって、今からもう仕事しているんだとすると、その子の一生は仕事だけになってしまうでしょ? たぶん小学校はもっと仕事。中学校で義務教育は終わるから、中学でもっともっと仕事。高校は大学入試と予備校通いのダブルスクール。大学だとか、専門学校は今じゃ仕事の準備という感じですよね。
じゃあどこで、人間らしい面白いヒトになるのかしら? 幼稚園にママと歩いてくる坊やをそんなレールの上にもう自分は乗せているのかしら、とショックでした。
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