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保育園での電子黒板導入を保育士が徹底比較|サービス一覧・メリットについて解説

保育園での電子黒板導入を保育士が徹底比較|サービス一覧・メリットについて解説
いまや当たり前となってきた保育園での保育システムや特徴のあるカリキュラムの導入。その先の選ばれる園になるためにいま最先端の園が行っているのが「電子黒板の導入」です。保育現場における電子黒板導入のメリットや活用方法について、保育士目線で解説します。

電子黒板とは

現在、保育の活動においてスクリーンを使用したプロジェクターを導入している園が多いと思います。しかし時代は、プロジェクターから電子黒板へと移行しつつあります。アナログとデジタルの要素が両立する「電子黒板」についてご紹介します。

概要

電子黒板とは、パソコンやスマホ、タブレットなどの画面をモニターや黒板などに投影できる文字通り電子の黒板のことです。とても大きなテレビ画面やモニターを想像するとわかりやすいかもしれません。従来の書いたら消す黒板やホワイトボードとは異なり、映像の上から書き加えることができたり、書いた内容をデータとして残しておいたりできる機能が付いています。

価格

メーカーの公式ホームページでは価格が表示されていないものが多く、直接見積もりを依頼したり、小売店が決めた価格で販売されていたりするようです。一般的に外付けタイプの電子黒板の方が価格が安く、パソコン機能が内蔵された一体型タイプは高価になる傾向があります。

保育現場で電子黒板を導入するメリットは

これまでも保育現場では、紙やホワイトボードなどを用いて保育を行ってきました。電子黒板を使用することで、どのような効果が得られるのでしょうか。

ここからは、保育現場で電子黒板を導入するメリットについてご紹介します。

データを保存できる

電子黒板はデータを残しておくことができるため、保育士や子どもたちが書き入れた内容を後から表示することができます。過去に使ったデータを再表示することで子どもの活動を呼び起こすことが可能になります。また保育で使う素材を何度も作成する必要がなくなります。必要に応じて修正を加えるだけで済むので、保育士の手間が減ります。

準備機器が少ない

外付け型の電子黒板はパソコンやタブレットと接続すればすぐに使えますし、一体型の電子黒板であれば他の準備物なく、電源を入れればすぐに映し出すことができます。

保育現場ではこれまで、プロジェクターを使用する園が多かったのではないかと予想されますが、投影機・スクリーン・スピーカー・パソコン等それぞれの機器を接続し、起動する必要がありました。電子黒板はそれらの機能がまとめられており、準備が簡単になっています。

ペーパーレス化

電子黒板を使用することで紙の使用量を減らすことができます。職員会議や懇談会などで配布していたレジュメはモニター上で共有でき、印刷して掲示していた子どもの写真はモニターへ映し出すことが可能になります。配布する場合は人数分の紙が必要ですが、電子黒板を使用すれば1枚も使用しません。保育士の手間が減るだけではなく、環境への配慮、コストダウンも行えます。

子どもたちや保護者にとって電子黒板が導入されるメリットは

電子黒板の導入によって効果を得られるのは、保育士だけではありません。ここからは子どもや保護者にとってのメリットをご紹介します。

子どもたちが興味を持ちやすい

電子黒板では明るい映像が大きく映し出されるので、子どもは興味を持って画面に視線を向けるでしょう。視覚的な情報が得られることによって、話の理解にもつながっていきます。また従来のプロジェクターとは異なって画面に書くことができるため、活動に変化が生まれ、より興味を深めていくことができます。

保護者が園の様子を理解しやすい

電子黒板を使った活動の内容を保存して保護者に送信することが可能です。子どもたちが話し合った様子、活動した記録などをドキュメンテーションとして保護者に共有することが出来るので、子どもの園での様子を知ることができます。電子黒板では写真を大きく映し出せるだけでなく、動画を流すことも可能です。懇談会などで子どもの様子を撮影した動画を上映する時間を設ければ、保護者にも喜ばれることでしょう。

コミュニケーションの増加

電子黒板を導入することで子どもは興味を持って活動に参加し、保存したデータを見ることで保護者は活動への理解が深まります。すると、保育士と子ども、保育士と保護者、保護者と子ども、それぞれの会話が広がります。コミュニケーションが増えることで信頼関係が深まり、円滑な保育園運営にも繋がっていきます。

保育園で電子黒板を使うシーンは

電子黒板を保育園で導入するメリット
保育園ではさまざまなシーンで電子黒板を使用できます。具体的な場面と共に使用例を紹介します。

文字や英語などのレッスン

子どもの教育の素材として電子黒板を活用することができます。付属アプリやWeb上の画像などを使って子どもと対話をしたり、数字や文字、英会話など学ぶことができます。子どもは視覚的な情報があると集中し、理解度が高まります。保育の中で効果的に取り入れることにより、子どもの学びに繋がっていきます。

製作活動の見える化

製作を行うときに、大きく映し出すことができる電子黒板が役立ちます。これまでは保育士が見本を見せても、後ろの方に座っている子どもからは「先生、見えない」という声が飛び交っていたと思います。実写投影機と接続した電子黒板であれば保育士の手元を大きく映すこともできますし、動画で説明する場合はスローで再生することも可能です。

子ども同士の話し合い

現代の保育では、子ども同士が自分の気持ちや考えを表明し、折り合いをつけていく力を育むことが大切にされています。しかし言葉は目に見えないので、どうしても自分の思いばかりに意識が向いてしまいがちです。文字で書き留め、見ながら話し合うことで、相手の気持ちも意識することができます。また電子黒板があれば、話し合いの過程をデータに残し、保護者へ知らせることも可能になります。

保護者への説明

懇談会や保護者会、入園説明会など、保護者が集う場で電子黒板が役立ちます。子どもの写真や動画を映しながら園生活についての話ができます。必要に応じて文字にアンダーラインを入れたり、文字を書き入れることで重要な部分を強調することもできるでしょう。書いた内容はスクリーンショットもとれるので、後ほど共有することもでき、保護者の満足度もアップします。

職員会議

子どもの話し合い同様、職員会議でも意見を取りまとめるのに電子黒板が有用です。例えば「今の子どもたちにどんな遊びが必要か」という内容を考える時でも、複数の職員の意見を書き足していくことができるので、発想の連鎖を生むことができます。保育士の考えやひらめきを文字にして可視化していくことで、わかりやすく参加しやすい職員会議を行うことができます。

導入にあたって比較したいポイントとは?

電子黒板には多様な種類があるので、十分に検討した上で導入したいですね。ここからは、電子黒板を購入する上で比較したいポイントについてご紹介します。

大きさ

電子黒板にはさまざまな大きさがあります。空間に対して大きすぎるモニターだと使いづらくなってしまうので、使用する空間の広さや一度に見る人数を考慮に入れた上で検討すると良いでしょう。出し入れして使う場合は、収納場所の確保も必要です。購入する前に、電子黒板を配置する空間についてよく検討しておきたいですね。

機能

電子黒板は製品により異なった機能を備えています。幼児向けのアプリを備えたものや実物投影機と接続できるもの、黒板に映すタイプのものなどさまざまです。同じ会社で作られたものでも、パソコン機能が内蔵された製品もあれば、パソコンと接続して使う製品もあります。園に導入する上で必要な機能を吟味して選びましょう。

使いやすさ

ICT機器は、使いやすさが大切です。毎回説明書を開かなくてはいけないほど複雑な操作だと、忙しい保育の現場では徐々に使わなくなってしまいます。ICT機器が苦手な人でも簡単に操作ができるようなものを選ぶと良いでしょう。

安全性

保育園に設置する場合は、安全性を考慮する必要があります。電子黒板は画面が変わったり、書いたりできるので、子どもの興味をひきやすい分、怪我や事故には十分気をつけなくてはいけません。安全に使える製品を選びましょう。

保育士が電子黒板を比較

電子黒板について調べてみると、さまざまな会社で製造されていることがわかりました。ここからは電子黒板の機能や特徴について比較していきます。

BenQ Board|ベンキュージャパン株式会社

BenQ Boardは、保育向けのアプリが最初からインストールされている電子黒板です。テクノロジーを使い、遊びを通して子どもの認知スキルや社会性、身体能力などを育みます。抗菌仕様で複数の子どもが触る環境でも安心です。
幼児向けコンテンツ あり
ゲームアプリ(英語版)
読み書き/算数/形/時刻/科学/アート/身体育成/チームワーク
インターネット上の画像・動画・音楽の活用
自宅にいる園児もリモートで参加可能
料金  市場想定価格(2023年6月1日時点) 570,000円〜(税込)
サイズ 65インチ
75インチ
86インチ
接続方法 電子黒板と端末の接続方法
①USB Type-Cケーブル
②HDMIとタッチケーブル
無線での接続方法
①ワイヤレスミラーリングアプリ
②AirPlay
③Chromecast
④InstaShare2アプリ
安全性 抗菌機能
空気品質センサー
アイケアテクノロジー
サポート体制 オンラインサポート
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h3 xSync Board(バイシンク ボード)|エルモ(テクノホライゾン株式会社)

xSync Board(バイシンク ボード)は、画面外に設置されたボタンにより「書く」「消す」「拡大する」などの操作が簡単に行える電子黒板です。またUSBケーブルによって書画カメラ(実写投影機)との連動も可能で、手元の操作を大きく表示することもできます。 
幼児向けコンテンツ プログラミング・STEAM教育用アプリ「​​ELMO Play」
Scottie Go!(プログラミング学習教材)
Root(プログラミングロボット)
料金  オープン価格
サイズ 55インチ
65インチ
75インチ
86インチ
接続方法 無線
USBケーブル
安全性 高さ調整可能なスタンド(奥行800mm以内)
サポート体制 学校・教育機関向け安心保証「3S(スリーエス)」
プロジェクター延長保証
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ANSHI TOUCH(アンシータッチ)|ANSHI JAPAN株式会社

ANSHI TOUCH(アンシータッチ)は、WindowsとAndroid2つのOSを内蔵する電子黒板です。パソコンの接続が不要で、電源ボタンを押すだけで簡単に起動できます。ホワイトボード機能が充実しており、Windows上のあらゆる画面に書き込むことが可能です。
幼児向けコンテンツ なし
搭載アプリ
デジタルホワイトボードソフト「NOTE」
ワイヤレス画面共有ソフト「Share」
料金  要見積もり
サイズ 65インチ
75インチ
86インチ
接続方法 電源ケーブルのみ
安全性 強化ガラス
安定感のあるオリジナルスタンド
配線不要
サポート体制 3年保証プラン
電話窓口対応
メール対応
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MIRAI TOUCH for ChromeOS Flex|さつき株式会社

MIRAI TOUCH for ChromeOS Flexは、業界で初めてChromeOS Flexを搭載した電子黒板です。電源をつけるだけでChromeブラウザを直接開くことができ、Googleの標準アプリも利用が可能です。
幼児向けコンテンツ Google Workspace for Education (幼児以上)
料金  要見積もり
サイズ 55インチ
65インチ
75インチ
86インチ
接続方法 電源ケーブルのみ
安全性 配線不要
サポート体制 Google による正式なサポート
OSは最新版に自動アップデート
強固なセキュリティ機能
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ワイード|株式会社サカワ

ワイードは、黒板にデジタル画面を映すことができる電子黒板機能付きのプロジェクターです。映像は4000ルーメンの明るさで、2つの端末から投影することが可能です。リモコンの操作1つでデジタル画面の場所を調整することができ、板書とのコラボレーションが実現します。
幼児向けコンテンツ なし
料金  オープン価格
サイズ 対応画面サイズ110〜130インチ
接続方法 VGAケーブル
USBケーブル
安全性 足元に配線なし
サポート体制 電話
入力フォーム
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てれたっち(DA-TOUCH)|株式会社アイ・オー・データ機器

てれたっち(DA-TOUCH)は、外付けタイプの電子黒板です。取り付けるだけで、既存の大型テレビが、タッチパネルディスプレイとして使用できます。取り付けは工具不要で、サイドにあるネジで幅を調整するだけなので、簡単に導入することが可能です。
幼児向けコンテンツ なし
電子黒板アプリ「白板ソフトプロ」
料金  101,200円(税込み)
サイズ 46〜80インチのテレビやディスプレイに対応
接続方法 USBケーブル
安全性 落下防止金具(別売り)
サポート体制 ハードウェア丸ごと保証
即つながる優先ダイヤル
追加料金不要の定額サービス
最長7年間長期保証
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BIG PAD|シャープ

BIG PADは、43〜86インチまで豊富なサイズを取り揃えた電子黒板です。「スタンダードモデル」「エントリーモデル」「ミドルサイズモデル」「Windows collaboration display」の4タイプがあり、デバイスによっては縦向きに設置することも可能です。
幼児向けコンテンツ なし
料金  要見積り
サイズ 43インチ
50インチ
65インチ
70インチ
75インチ
86インチ
接続方法 無線
ディスプレイケーブル
安全性 壁掛け設置可能
サポート体制 webでの問い合わせ
販売店での問い合わせ
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電子黒板|エプソン

エプソンの電子黒板は、プロジェクター型です。黒板に投写することで明るく大きな画面を表示できます。学生が使用する端末との連携も可能で、黒板上でデジタルとアナログを併用することで学習効率がアップします。
幼児向けコンテンツ なし
料金  35,860円〜(税込)
サイズ 40〜300インチ
接続方法 無線
ケーブル
安全性 黒板の上に設置すれば配線が邪魔にならない
サポート体制 引取修理サービス
出張修理サービス
プロジェクター代替機お届けサービス
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アイリスモデル電子黒板|アイリスオーヤマ

アイリスモデル電子黒板は、参加型授業を実現できるデバイスです。複数人が同時に書き込むことができ、学生が使用する端末も9画面同時に表示することができます。画面録画やタイマーなど授業で使う機能も豊富です。
幼児向けコンテンツ なし
料金  要問合せ
サイズ 65インチ
75インチ
接続方法 無線
ケーブル
安全性 保護ガラス
サポート体制 無償保証(購入日より1年以内)
アフターサポート
メンテナス
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Brain Board|NEC

Brain Boardは、4K大型液晶ディスプレイにパソコン画面を映し出す電子黒板です。タッチパネルを搭載し、標準添付されているスタイラスペンで太さと色を変えながら画面に直接書き込むことができます。
幼児向けコンテンツ なし
料金  オープン価格
サイズ 55インチ
75インチ
接続方法 無線(75インチ)/ケーブル(55)
安全性 スクリーンロック
強化ガラス
サポート体制 保守サービス
運用・導入支援サービス
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空間と用途に合った電子黒板を選ぼう

学校教育ではすでに半数以上で浸透している電子黒板は、保育の現場にも普及し始めています。ご覧いただいたように電子黒板にすでに搭載されているアプリがあればそのままでも遊べますし、パソコンやタブレットの画面を投影できるものであれば活用の自由度が増します。これからの時代を生きる子どもたちにとって何が大切かをよく考え、空間と用途に合った電子黒板の導入を検討していきたいですね。

なお、情報は2023年10月現在の各サービスホームページに記載されている情報をもとに編集部にて作成したものです。最新の情報は各サービスページにてご確認ください。サービス提供会社からの内容修正のお問い合わせについてはこちらからお受けしております。

口コミ

園や施設でご使用の「電子黒板」の口コミを募集しています。お使いになった感想などをお知らせいただける場合は以下リンク先よりご回答ください。
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佐野きこ(さの きこ)

この記事を書いた人

佐野きこ(さの きこ)

現役保育士。
現在は子どもだけでなく、保育士や保護者など、子どもに関わる人をサポートする仕事がメイン。子どもも保護者も保育士も、みんなが笑顔になれる保育を目指している。
座右の銘は「保育士は、保育のプロである」
保育の専門家として、わかりやすく保育を語れるよう奮闘中。
家庭では、2人の息子のお母さん。

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