虫の日とは
最初に、虫の日について、その由来や活動をするにあたって確認しておくことについて見てみましょう。虫の日の概要
毎年6月4日が虫の日ですが、「6(ム)4(シ)」と語呂合わせで覚えやすいですね。この記念日は、昆虫採集が趣味だった解剖学者の養老孟司氏が制定し、2018年(平成30年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されたのが由来となっています。
虫にも供養が必要という思いから、多くの昆虫採集家がこの日に法要を行っています。
出典:一般社団法人・日本記念日協会 >>詳細はこちら
虫の日に関連する活動のねらい
保育園では、虫の日をきっかけにした活動を行っても良いですね。活動を行う時には、ねらいを持って計画を立てましょう。【ねらいの例】
- 身近な生き物に親しむ
- 生き物に関わることで、自ら考えたり、発見を楽しんだりする
- 生き物に触れ、その性質に興味関心を持つ
子どもへの伝え方
身の回りにいる虫を通して、生き物の命や生活について、子どもたちと一緒に考えてみましょう。イラストや写真を見ながら話をすると、イメージしやすいですね。【子どもへの伝え方の例】
- みんなの周りでは、いろんな虫が生活しているよね
- チョウチョも虫だし、アリも虫だよ
- 虫にも目があるし、口も脚もあるんだよ
- 虫にもみんなと同じ、命があるんだよ
- 小さくても、一生懸命生きているんだね
園での活動/クイズ編
保育園でできる活動の中から、虫の日に関連したクイズを紹介します。シルエットクイズ
活動の導入にシルエットクイズはいかがでしょうか。シルエットだけで当てられたら「虫博士」ですね。 こちらのページでは、アリやカブトムシなどのイラストをダウンロードして、手軽に虫のペープサートを作ることができます。裏面はシルエットになっているので、シルエットクイズに利用できます。是非、活用してみてくださいね。虫の日クイズ
応用編として、上記のペープサートを利用して虫の日クイズをしてみましょう。①次のうち、刺されると痛い針を持っている虫はどれ?
- A:テントウムシ
- B:ハチ →正解
- C:カブトムシ
ハチが近くに寄ってきたら、静かにその場を離れましょう。大きな声で騒いだり、物を投げたり触ったりしようとすると、ハチが「攻撃される」と思って刺してきます。
②次のうち、子どもの頃(幼虫)と大人(成虫)で姿が変わらないのはどれ?
- A:カブトムシ
- B:テントウムシ
- C:ダンゴムシ →正解
その他にも、青虫がチョウチョになるなど、幼虫と成虫で姿がまったく違う虫たちがいることを伝えると、子どもたちが興味を持つきっかけになるかもしれませんね。
③空を飛べる虫はどれ?
- A:テントウムシ →正解
- B:ダンゴムシ
- C:アリ →半分正解
アリの「半分正解」の補足ですが、普段ほとんどのアリは飛べませんが、時期によって一時的に羽根が生えて飛べるアリ(羽アリ)が現れます。そんなことを伝えると、子どもたちは興味を持つかもしれません。
園での活動/製作アイデア
ここからは、園でできる「虫」をモチーフにした製作アイデアを、季節ごとに紹介していきますね。春の製作アイデア
磁石でくっつく!スイスイちょうちょティッシュ箱で作ったお花畑の上をチョウチョが飛び回ります。仕掛けは、磁石。チョウチョと操り棒の両方に取り付けた磁石が引き寄せ合って、まるで生きているようにチョウチョが動き回ります。 クシャっとまるめて!いもむしくん
くねくね動く、カラフルで可愛いいもむしくんの手作りおもちゃ。お花紙(フラワーペーパー)を使って、優しい色合いの胴体を作ります。いもむしくんの両端にストローをつけて持ち手にすれば、ウニョウニョと動かして遊ぶことができます。 テントウムシのトコトコ太鼓
牛乳パックをデコレーションして太鼓を作ります。割り箸に画用紙で作ったてんとう虫をつければ、太鼓のバチの出来上がり。太鼓の側面にチューリップをあしらえば、てんとう虫がお花畑に遊びに来たような光景に。 わっかをつなげて!リングあおむし
細長く切った色画用紙を、輪飾りを作る要領で繋げていきます。端っこの輪に色画用紙とモールで作った顔をつければ、可愛いあおむしが完成です。緑系や黄色系などの画用紙を組み合わせると、色合いが綺麗ですよ。 菜の花畑のちょうちょモビール
ペットボトルに咲く菜の花畑の下をチョウチョが飛び回る、可愛らしいモビールです。風に揺れる様子が春を感じさせてくれますよ。画用紙の色を変えたり、お花や虫の種類を変えたりと、さまざまなアレンジを楽しめます。
夏の製作アイデア
磁石でくっつく虫取りごっこ磁石とクリップの磁力を利用した、虫取り遊びが楽しめる手作りおもちゃの製作です。画用紙で作った虫の絵カードにクリップをつけます。ネットを付けて作った虫網に磁石を貼り付ければ仕組みは完成。磁石の取り扱いには十分注意した上で、製作を楽しんでくださいね。 トイレットペーパーの芯で作るカブトムシ
トイレットパーパーの芯に茶色い折り紙を巻いて、ツノや目玉、脚などを付ければ、カブトムシの出来上がり。折り紙の色や取り付けるパーツの形を変えれば、廃材からさまざまな昆虫を作ることができますよ。 折り紙で簡単に作れるセミ
夏の虫として代表的なセミを、折り紙で作ってみてはいかがでしょうか。アブラゼミをイメージさせる茶色だけでなく、黄色や緑など、さまざまな色で作ってみても良いですね。折り紙の角や端を合わせながら、ゆっくり丁寧に折りましょう。
秋・冬の製作アイデア
毛糸巻き巻きミノムシのオーナメントカラフルな毛糸をあしらったミノムシのオーナメントは、寒い冬の製作としてピッタリです。画用紙で作った台紙に、切り込みを入れてから毛糸を巻きます。好きな色の毛糸を選んで、自分だけのミノムシを作ってみましょう。 みのむしバケット
秋のどんぐり拾いにぴったりな、ミノムシのバケット。紙コップをデコレートしてミノムシを作ります。動く目玉を付ければ愛嬌たっぷりな表情に。出来上がったみのむしバケットを持って、どんぐり拾いに出かけましょう。
夏におすすめの折り紙
折り紙で夏の虫を作って、遊んだり、飾ったりしてみるのはいかがでしょうか。虫だけでなく、夏ならではの食べ物や植物なども一緒に作っても良いですね。おすすめの折り紙をたくさん紹介していますので、参考にしてみてくださいね。
危険な虫の確認
夏になるとたくさんの虫たちが出てくるので、子どもたちは興味を持って触りたがります。しかし、中には毒を持つ虫もいるため、保育者は園庭の環境や子どもたちの様子をしっかりと見ておく必要があります。危険な虫についても、事前に知識を入れておきたいですね。
危険な虫に関しては、こちらの記事で説明しているのでご覧ください。 写真付きでわかりやすい、園内掲示用のポスターの無料ダウンロードはこちらからできます。
保育士が子どもを守るだけでなく、子ども自身が危険な虫やその対処法を知っておくことも大切です。
導入で使える絵本
活動前の導入として、虫に関する絵本を読んでみてはいかがでしょうか。十分に親しみを感じた上で、本物の虫に触れていきたいですね。子どもたちの興味関心を引き出す虫の絵本を、こちらの記事で紹介しています。 是非、参考にしてみてくださいね。
虫に親しみを感じる機会を作ろう
子どもたちにとって、虫はとても身近な存在であり、共存していく仲間でもあります。保育園では虫に関する正しい知識を伝えると共に、親しみを感じる機会を作っていきたいですね。虫の日の活動を考えている方は、参考にしてみてくださいね。
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