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【3歳児】4月の月案文例/ねらい・環境構成・子どもの姿<2023年度フォーマット>

4月3歳児の月案のイメージ
指導計画・指導案の作成は、毎日の保育をきちんと進めていくためにとても大切です。しかしそれなりに手間がかかるもの。そこで、自分なりの計画の参考になる文例と、すぐに使える週案フォーマット(月週案)をご用意しました。ポイントは「子ども主体」になっているか。今回は、3歳児クラス・4月の月案です。

4月の保育のポイント

「幼児クラス」に分類されることも多い3歳児クラス。いよいよ園でもお兄さん・お姉さんの仲間入りですね。身の回りのことを保育者のサポートがなくても少しずつできるようになってくる時期です。子どもたちの気持ちを尊重しながら、自信を持って生活できるような環境を整えましょう。暖かい季節なので、普段の遊びや遠足ではたくさん身体を動かしてのびのびと過ごしていけるといいですね。

ねらい

  • 進級したことに喜びを感じ、新しい環境に慣れる。
  • 自信を持って身の回りのことを自分で行う。
  • 他児と一緒に遊びながら交流を深める。
  • 新しい担任と関わりながら、信頼関係を築く。
  • 春の自然を見つけて楽しむ。
  • 新年度最初の行事である遠足を楽しむ。
  • 自分の気持ちを言葉にして伝える。
  • 歌ったり身体を動かしたりして表現することを楽しむ。

内容(五領域対応)

  • ひとつお兄さん・お姉さんになったことをうれしく感じ、新しい環境の中で他児や保育者とゆったり過ごしたり、好きな遊びを楽しんだりする。(健康・人間関係)
  • 進級したことで自分に誇りや自信を持ち、片づけや着替え、排せつなど自立した生活を送る。(健康)
  • ごっこ遊びや「いろはにこんぺいとう」など、他児と一緒に行う遊びを好んで楽しむ。(人間関係)
  • 新しい担任と手遊びや自己紹介ゲームを通して交流したり、好きなことや自分の体験を話ながらコミュニケーションを取ったりする。(人間関係)
  • 散歩で行った公園でシロツメクサを使って冠作りをしたり、隠れている虫を探したりして自然遊びを楽しむ。(環境)
  • 少し離れた場所にある公園に歩いて行き、新しいクラスの仲間や担任と一緒にお弁当を食べたり、鬼ごっこをしたりする。(環境)
  • うれしいと感じたことや楽しかったことを、言葉にして友だちや保育者に話す。(言葉・人間関係)
  • 「はるがきた」を歌ったり、「たけのこたいそう」で身体をのびのびと自分の好きな動きをしたりして、全身を使った表現を楽しむ。(表現・健康)
※「内容」については、例文の最後に保育所保育指針にある五領域のどれに対応しているか表示をしています。
・健康(心身の健康に関する領域)
・人間関係(人とのかかわりに関する領域)
・環境(身近な環境とのかかわりに関する領域)
・言葉(言葉の獲得に関する領域)
・表現(感性と表現に関する領域)

内容(養護)

  • 一緒に遊ぶことを通して、たくさんの関わりを持つ。
  • 新しい園生活のリズムに慣れるように、身支度や水道の使い方、トイレ、手洗い・うがいのやり方を一緒に確認する。
  • おやつの時は、準備の流れを覚えながら、みんなで一緒に食べる楽しみを味わえるような環境を作る。
  • 落ち着いて安定した生活が送れるよう、視診を通して一人ひとりの健康状態を把握する。

環境構成・保育者の配慮

  • 環境が変わったことに戸惑う子どももいるので、慣れるまでは時間に余裕を持ってゆったりと過ごす。
  • 子どもたちの自信ややりたい気持ちを尊重し、できないことがあっても助けを求められるまでは見守る。
  • 新入園児もいるので、子ども同士の関わりを増やせるようなコミュニケーションが取れる遊びを取り入れる。
  • 新入園児やまだ新担任に慣れていない子どもとは、ゆっくりと話をしたりこまめな声かけを心がけたりして保育者が関わる。
  • 暖かい日には存分に自然遊びができるように、少し時間に余裕を持って自然が多い公園に散歩に行く。
  • 新型コロナ対策のため人が密集しない公園を遠足先に選び、みんなで楽しめるレクリエーションを準備する。
  • 感情の表現の仕方が子どもたちにも理解しやすいように、保育者が積極的に言葉にして褒めたり感謝を伝えたりする。
  • 季節に合った歌や体操を準備する。

予測される子どもの姿

  • 新しい環境に慣れるまで時間がかかり、落ち着かず不安定になる子がいる。
  • 3歳児クラスになったことに自信を持って、さまざまなことに自分だけの力で挑戦しようとする。
  • 他児との交流が増えて、積極的に「一緒に遊ぼう」「いれて」と声を掛け合う姿が見られる。
  • 保育者の自己紹介クイズを楽しんで、少しずつ保育者に慣れていく様子が伺える。
  • 保育者にシロツメクサの冠の作り方を聞きながら自分で作り、それを身に着けて遊ぶ。
  • 初めて行く公園に興奮して危険な行動をする子がいる。
  • スムーズに言葉が出てきて感情を伝えられる子もいれば、なかなか言葉が出ない子もいる。
  • 音楽に合わせて自分の好きなように振りをつけて身体を動かし、音楽を楽しみながら表現する姿が見られる。

家庭や地域との連携

  • 新年度が始まり3歳児クラスから変わる生活の動きもあるため、保護者にもこまめに園の生活状況を共有する。
  • 遠足行事に関する内容をおたよりや連絡帳で伝え、安心して参加できるようにする。

健康や安全

  • 引き続き新型コロナウイルス対策をしながら、手洗いやうがい、換気などをしていく。
  • 遠足で行く公園は少し距離があるので、保育者が事前に道中を確認して安全に向かうことができるようにする。

食育

  • 子どもの状況に合わせて、少しずつ箸を使い始める。
  • アスパラガスやキャベツといった旬の食材を使った給食を味わう。

今月の行事

  • 入園式/進級式
  • 身体測定
  • 避難訓練
  • 誕生日会
  • 全体懇談会

今月の遊び

友だちや保育者に親しみ、一緒に過ごす楽しさを感じる遊びや春の自然に興味がもてる活動がおすすめです。
  • 花びらキャッチ
  • 色水遊び
  • 引っ越し鬼(ひっこし鬼)
  • オオカミさん今何時?
  • 転がしドッジボール
※コーナー監修:杉本綾子/特定非営利活動法人 芸術と遊び創造協会

今月の歌・手遊び歌・体操

今月の歌

  • せんせいとおともだち
  • おはようクレヨン
  • はるがきた
  • あくしゅでこんにちは

今月の手遊び歌

  • キャベツの中から
  • ピクニック
  • おべんとうばこのうた
  • さくらんぼん
  • ちいさなにわ

今月の体操

  • はとぽっぽ体操
  • たけのこ体操
  • エビカニクス
  • ハッピージャムジャム

今月のおすすめ絵本

  • ペネロペようちえんへいく
  • ともだちいっぱい
  • ほいくえんのいちにち
  • えんそくバス

自己評価

新年度最初の1ヶ月は、新しい環境に慣れてのびのびと過ごせるようなサポートができたかどうかをポイントに、自己評価をしてみましょう。最初の1ヶ月は、進級児でも環境の変化に疲れやすくなったり体調を崩しやすかったりします。日々の子どもたちの様子をしっかりと観察することで、一人ひとりに寄り添った保育ができていると良いですね。

2023年度版フォーマットのダウンロード

ほいくisのモニター会員登録(無料)をすると、Excel形式で“そのまま使える”月案/週案フォーマット(月週案)を無料でダウンロードすることができます。また、文例だけプリントして使いたい方のためにPDF版もご用意しました。ぜひご利用ください。

※こちらのファイルは「プレミアム素材」のため、通常の個人会員ではダウンロードできません。個人会員の方は、モニター会員への変更(ログイン→マイページ→会員情報メニューから)をすることでご利用いただけます。
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まとめ

参考文例をお届けしましたが、あくまで指導計画は自分の言葉で作ることが大切です。一つひとつの事例を参考にしながら、少しずつ自分の考えを入れていくよう工夫しましょう。

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