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子どもの感性を伸ばすふれあい遊び「おてて遊び」。人気絵本作家が考えた遊びの中身とは

手を絵本のように開いているところ
絵本専門士として活動する現役保育士「うっちー先生」による、絵本愛あふれるコラム。今回は、絵本作家であるサトシンさんが考案した「おてて絵本」という遊びの紹介です。どんな遊びなんでしょうか?
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絵本作家サトシン考案、「おてて絵本」とは?

突然ですが『おてて絵本』を知っておられますか?

絵本作家サトシン氏が考案した『手の平を絵本に見立てた親子遊び おてて絵本』のことです。Eテレ『みいつけた!』でご覧になったことがある方もいるかもしれません。

手を絵本のようにめくりながら、子どもがストーリーを創作していく「お話ごっこ」
手を絵本のように開いているところ
一番大切なポイントは、子どもひとりでの遊びではなく、信頼できる大人がそばにいて楽しんでいく、感性ふれあい遊びということです。
 
おてて絵本 入門
『おてて絵本 入門』
おてて絵本普及委員会会長サトシン
小学館 2008年

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この本に遊びの取り組み方、お話の作り方、そして、大切なことは全て書いてありますが、俺なりの考えを伝えさせていただきます。

【子どもの全てを受容する中で、大人が考えやアイデアが広がるきっかけの言葉を伝えることで更なる想像力が湧いてくる。】

これは、主体的な子どもを育てる保育のプロセスを全く同じ構図ではありませんか!かこさとし(加古里子)氏が言っておられたことにも通ずることだと思います。きっかけをあげれば、子どもたち自身の好奇心がどんどん大きくなり追求するようになっていく。そう思います。


今の時代だからこその「おてて絵本」の普及

なぜ、おてて絵本の話をしているかと言いますと…。

2020年5月現在、新型コロナウィルスの影響でこれまで通りの生活が出来にくい世の中となっています。しかし!われわれ保育現場は開園自粛をするはずもなく、子どもたちと先生は毎日、園生活を送っています。保育という仕事はなんと尊い仕事でしょう。日本の経済を支えるため、そして何よりも、子どもたちの健全な成長のために働いているといっても過言ではありません!

そんな中、私の所属する「鳥取市男性保育士会じゃんぐる☆じむ」が、おてて絵本普及委員会会長・絵本作家サトシン氏とコラボし、現場から子どもたちと保育士の楽しい取り組みを届けよう!と「おてて絵本鳥取支部」を結成しました。メンバーそれぞれの現場から発信しはじめています。

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メンバーであり、我が弟でもある保育士と子どもとのおてて絵本が秀逸。これが弟。俺が小学校卒業式を終えた後に産まれた12歳差。小さいときはかわいかったのにな~。
うっちー先生と弟さん

気を取り直して、おてて絵本を紹介。

「鼻をかんだお茶」
○4歳 男の子
むかしむかしあるところにお茶が住んでいました。
そこに人間がやってきてお茶を飲もうとしました。
するとお茶が人間の鼻を噛んで、人間はお茶になってしまいました。
人間はおしまいになってしまいました。


新年度始まったばかりの今だからこその子どもと担任の、短絡的だけども世の中や身の回りの生活が影響しているかもしれない奥深さが表れている…気がします。

このそれぞれのお話には、サトシン氏が全てにコメントをくださっています。これがまたおもしろい!さすが元コピーライターだなぁと思う、短文の中で掴む文章。ぜひホームページを覗いてみてください。

これからも不定期で発信していきます。クラスの子どもたちが成長していく、担任との関係が濃くなっていく、この取り組みを続けていくとどんどん変化が出てくるかもしれません。更に男性保育士会メンバーで、座談会を開いたり、自身がお話を作ったりする楽しみもしていこうかと計画中。

みなさまも現場の子どもたちと一緒に『おてて絵本』を楽しんでみませんか? 目の前に子どもがいて、一緒にお話の世界を楽しむ気持ちがあれば、大丈夫! 楽しいことして毎日を送りましょう♪


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