今月のポイント
入園から1ヶ月経った5月ですが、慣れ始めたタイミングでゴールデンウィークという長期休暇があり、逆戻りしてしまうことも多い時期です。急ぐ必要はないので、ゆっくりと園生活に慣れていけるよう、休暇明けからまた保育者と共にゆったりと過ごしていきましょう。一人ひとりの生活リズムに合わせて食事や遊び、午睡などを行うことも大切です。体調も変化しやすく、そのときによってリズムも異なります。日々保護者との連携や目視での体調チェックを欠かさずに行いましょう。ねらい
- 園の生活に慣れ、保育者のもとで安心して過ごす。
- 落ち着いた雰囲気の中で、生活リズムを整える。
- 好きな遊びやおもちゃを見つけ、保育者と共に楽しむ。
- 保育者の歌や手遊びに合わせて歌ったり手を叩いて笑う。
- 保育者の声かけに振り向いたり、笑ったりする。
- 給食の時間を楽しみに待ち、保育者の補助を受けながら食事をする。
- 保育室内の探索活動を楽しむ。
- 暖かい気候の中で自然に触れながら遊ぶ。
内容
- 特定の保育者とゆっくり関わることで信頼関係を作る。(健康)
- 長期休暇明けのため、ゆったりと室内で過ごしたり沐浴をしたりしながら生活リズムを取り戻す。(健康)
- 絵本やがらがら、楽器の玩具などを使い、好きな遊びを楽しむ。(モノ)
- 「いとまき」や「いぬのおまわりさん」など、子どもが好きな歌や遊びを保育者と共に楽しむ。(モノ・ヒト)
- おむつ替えや食事介助を通して保育者とコミュニケーションを取る。(ヒト・健康)
- 保育者に声を掛けられながら食事をすることで、給食の時間を楽しいものだと感じる。(健康・ヒト)
- ハイハイやつかまり立ちをして、興味のあるものの方へ向かったり保育室の中を探索してさまざまなものに触れる。(モノ)
- 近くの公園に散歩に出かけ、草花や砂などいろいろな自然物に触れながら戸外遊びをする。(モノ)
- 健やか(健やかに伸び伸びと育つ)
- ヒト(身近な人と気持ちが通じ合う)
- モノ(身近なものと関わり感性が育つ)
環境構成
- 保育者は育児担当制で一人ひとりの子どもとゆっくりと関わる。
- 子どもによってミルクの時間や量が異なるため、ホワイトボードに個々の情報を記入して共有する。
- 子どもが口に入れても問題のない布玩具や絵本を用意する。
- 季節に合った歌やスキンシップが取れる触れ合い遊びを用意する。
- 保育者は、おむつ替えや食事のときには「おいしいね」「きれいになったね」など声をかけながら行う。
- 食事の時間は子どもと目を合わせ、「もぐもぐ」「りんごだね」など声かけをして介助する。
- のびのびと探索活動ができるように、コードや角のある棚などケガにつながるものを置かないようにする。
- 混雑する場所を避け、ゆったりと過ごせる公園を選んで散歩に行く。
予測される子どもの姿
- 特定の保育者が見えなくなると泣いたり、探したりする。
- 長期休暇明けで生活リズムが崩れ、体調を崩したり泣く姿が見られる。
- 玩具にこだわりができて、特定のお気に入りの玩具で遊びたがる。
- 好きな歌を保育者と一緒に楽しみ、語尾を歌ったり身体でリズムをとる。
- 保育者がおむつ替えをしたりスキンシップを取ったりすると、喜んで笑う姿が見られる。
- 保育者が口元に食事を運ぶと、自ら口を開けて食べようとする。
- ハイハイやつかまり立ちが活発になり、行動範囲が広がる。
- 目に入った草花に手を伸ばして触ろうとする。
前月の子どもの姿
- 慣れない園での生活に戸惑い泣く姿が見られたものの、月の後半は保育者と一緒に好きな玩具で遊んだり、歌や手遊びを楽しむ様子が増えた。
- 特定の保育者と一緒に遊んだり食事をしたりすることで信頼関係を少しずつ築き、笑顔で過ごす日が増えた。
家庭や地域との連携
- 長期休暇明けで生活リズムが崩れやすいため、体調について情報共有を密に行う。
- 保護者と細やかなコミュニケーションをとりながら、さらに信頼関係の構築をしていく。
- 便の状態や食の進みなどについて細やかな情報共有を行う。
健康や安全
- 新型コロナウイルス対策のため、部屋の換気やおもちゃの除菌などをしっかり行う。
- おむつ替えのときは便の様子を目視し、変化があれば家庭や看護スタッフに共有する。
食育
- 離乳食の状況を確認しながら、調理スタッフと連携して進めていく。
- 個々の状況に合わせてスプーンを用意し、興味があれば補助をしながら使っていく。
今月の行事
- こどもの日
- 身体測定
- 避難訓練
- 誕生日会
今月の歌・手遊び・体操
今月の歌
- ちょうちょ
- てをたたきましょう
- もりのくまさん
- ぶんぶんぶん
今月の手遊び
- コロコロたまご
- つくしんぼ
- ミックスジュース
- わにのかぞく
今月の体操
- どうぶつらいそう1・2・3
- ちょんまげマント
- すすめ!だんごむし
今月のおすすめ絵本
- はらぺこあおむし
- もこもこもこ
- くっついた
- くだもの
自己評価
少しずつ慣れ始めた新しい環境での生活も、5月は大型連休を挟んで逆戻り…ということがあったのではないでしょうか。焦らず、ゆっくりと慣れていけるようなサポートや見守りができたかどうかを考えてみましょう。新入園児はまず信頼関係を築くことが第一歩。一人ひとりと密に関わり、少しずつ生活リズムを整えていく環境設定をしていきましょう。ダウンロード
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まとめ
参考文例をお届けしましたが、あくまで指導計画は自分の言葉で作ることが大切です。一つひとつの事例を参考にしながら、少しずつ自分の考えを入れていくよう工夫しましょう。【関連記事】
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