今月のポイント
暑さが厳しい8月は、遊びの最中にもしっかりとこまめに水分補給をしたり、休憩をとったりしましょう。その日の気候によって臨機応変に活動を調整することも大切です。水遊びの中に感触遊びの要素を取り入れると、さらに夏の活動を楽しむことができますよ。また、夏は旬の食材も美味しい季節。園で育てた食材に触れたり、目で見たりするだけでも十分な食育です。食への関心を高めるきっかけ作りも取り入れていきましょう。
ねらい
- 夏の暑さに負けず、健康に過ごす。
- 保育者に身体を清潔にしてもらい、心地よさを感じる。
- 保育者の言葉を理解して反応する。
- 保育者とスキンシップをとりながらのびのびと過ごす。
- 他者に興味を持ち、触れ合いながら遊ぶ。
- 食への関心を高める。
- 保育者と一緒に歌や体操を楽しむ。
- 感触遊びを取り入れながら、遊びの幅を広げる。
内容
- 水遊びをして涼しんだり、水分補給を行いなったりしながら暑さ対策をして過ごす。(健やか)
- 汗を拭きとってもらったり着替えをしたりして、特定の保育者とスキンシップを取りながら気持ちよく過ごす。(健やか、ヒト)
- 「お片付けしよう」「ご飯の時間だね」などの保育者の言葉を理解し、声かけに反応して動いたり返事をしたりする。(健やか・ヒト)
- 保育者と「バスごっこ」や「いっぽんばし」などの触れ合い遊びをしてスキンシップをとる。(ヒト)
- 他児が持っているものに興味を示したり、遊んでいる様子を見て真似したりする。(ヒト)
- 園で栽培した夏野菜に触れて、色を見たり感触を楽しんだりする。(モノ)
- 運動会で行う歌遊びや体操の音楽を流し、保育者と一緒に身体を動かしたり音を楽しんだりする。(モノ)
- 水遊びに寒天や泥などを取り入れ、感触の違いを楽しむ。(モノ)
- 健やか(健やかに伸び伸びと育つ)
- ヒト(身近な人と気持ちが通じ合う)
- モノ(身近なものと関わり感性が育つ)
環境構成
- 水遊び用に一人ひとりたらいを用意する。また水遊びをする場所には日よけをつけて熱中症対策を行う。
- 個々に専用の汗拭きタオルを用意し、汗をかいたらこまめに着替えを行う。
- 「お片付けだね」などと声に出しながら保育者がやって見せて、子どもが言葉の意味と照らし合わせて理解できるようにする。
- 子どもと視線を合わせて触れ合い遊びを行う。
- 園で収穫したスナップエンドウやトマトなどの野菜を用意する。
- 「〇〇ちゃんだよ」「ブーブーで遊んでいるね」など、他児の様子も言葉にしながら興味の対象の様子を代弁する。
- 運動会に使用する音楽や体操の参考にもなるよう、さまざまなものを流して子どもたちの興味や好みを探る。
- さまざまな感触を楽しめるよう、寒天や泥などを用意する。
予測される子どもの姿
- 水の感触を楽しむ子もいれば、濡れることを嫌がる子もいる。
- 気温が高い日が増え、汗をかきやすくなる。また気温の変化から体調を崩しやすくなる。
- 保育者の言葉の意味を理解し、声をかけると片付けをしたりご飯のテーブルに向かおうとする。
- 特定の保育者とのスキンシップを特に喜び、自ら玩具や絵本を持って近づく。
- 野菜を不思議そうに手に持って触ったり、色を見て「あか」と言ったり、感触や見た目に興味を示す。
- 他者への興味から他の子どもが持っている玩具をとってしまうことがある。
- 好きな音楽が流れると体を揺らしたり手を叩いたりしながら喜ぶ。
- 初めは寒天や泥の感触が苦手で嫌がる子もいるが、少しずつ慣れて独特の感触を楽しむ。
前月の子どもの姿
- 保育者とのコミュニケーションを好み、手遊びや触れ合い遊びを一緒に楽しむ姿がよく見られた。音楽に合わせて身体を揺らすこともあり、音を楽しむ様子も多かった。
- 初めての水遊びに驚いている子もいたが、少しずつ慣れて水の冷たさを楽しんでいた。
家庭や地域との連携
- 体調を崩しやすい時期でもあるので、日々のチェックや共有を徹底してもらう。
- 運動会の開催に関する内容を掲示板、おたよりで知らせて協力を促す。
健康や安全
- 新型コロナウイルスだけでなく、手足口病やヘルパンギーナなどの感染症にも流行りやすい時期なので、手洗いや室内・玩具の消毒、便チェックなどをしっかりと行う。
食育
- 食物に触った感触や色などを楽しみ、食材への興味を育む。
- 夏野菜を取り入れた給食を楽しむ。
今月の行事
- 身体測定
- 避難訓練
- 誕生日会
今月の歌・手遊び・体操
今月の歌
- きんぎょのひるね
- ふうりん
- せみのうた
- 花火
- どんないろがすき
今月の手遊び
- たこやき
- ひげじいさん
- やさいのうた
- ペロペロアイス
- 水遊び
今月の体操
- バナナくんたいそう
- ベイビーシャーク
- バナナなの?
今月のおすすめ絵本
- こぐまちゃんのみずあそび
- ひまわり
- よういどん
- ジャッキーのうんどうかい
自己評価
7月は、プールや水遊びの活動で子どもたちが伸び伸びと過ごす姿が見られたのではないでしょうか。まずは安全な運用ができていたかの振り返りはきちんと押さえておきましょう。未満児では「水に慣れる」「感触を楽しむ」ことができたか? 年長クラスでは「準備と後片付けができたか?」「ルールを守って遊べたか?」など、各クラスでねらい通りの活動ができたかについてチェックしてみてくださいね。ダウンロード
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PDF版の月案文例

まとめ
参考文例をお届けしましたが、あくまで指導計画は自分の言葉で作ることが大切です。一つひとつの事例を参考にしながら、少しずつ自分の考えを入れていくよう工夫しましょう。【関連記事】
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