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【3月・5歳児】月案文例と書き方/ねらい・環境構成など<2022年度版フォーマットあり>

3月5歳児クラス月案メイン画像
指導計画・指導案の作成は、日々の保育をきちんと進めていくためにとても大切です。しかしそれなりに手間がかかるもの。そこで、さまざまな事例を見ながら自分なりの計画が作れる参考文例と、すぐに使える最新のフォーマットをご用意しました。ポイントは子ども主体になっているか。今回は、5歳児クラス・3月の月案です。

今月のポイント

早いもので、保育園生活最後の1ヶ月となります。5歳児クラスは卒園式を控え、小学校入学に向けて期待や緊張などさまざまな感情を抱いていると思います。一人ひとりの気持ちを尊重し、小学校生活が楽しみなものになるようサポートしていきましょう。卒園式はコロナ対策含め、しっかりと準備をし、思い出に残る1日になると良いですね。

ねらい

  • 生活が自立し、自分で考えて行動をする。
  • 自らの成長に誇りを持ち、進学に期待を持つ。
  • 友だちとの時間を大切にし、関わりを深めながら遊ぶ。
  • 個性を認め合い、さまざまな人と自分の違いを受けとめる。
  • 春の自然の様子を、五感を使って感じる。
  • ひな祭り会を通して文化に触れ、親しみを持つ。
  • 遊びや玩具を活用し、簡単な足し算や引き算を覚える。
  • 今まで過ごした園舎や、一緒に遊んだ友だちのことを思いながら卒園製作をする。

内容

  • 身の回りのことを自分で行い、次に何をするべきか、どう行動すると良いのか失敗しながらも経験を積んで学ぶ。(健康)
  • できることが増えた自分に誇りを持ち、自分や他者を認めながら自信を持って進学に向けた準備をする。(健康)
  • クラスで集団遊びを楽しんだり、同じ玩具やゲームを楽しんだりしながら他児との交流の時間を増やす。(人間関係)
  • 他児と話をする中で自分と違う考えがあることを理解し、それぞれの考えや気持ちを尊重して行動をする。(人間関係)
  • 葉の色を見比べたり、花のにおいをかいだり、つくしを探したりしながら自然遊びを楽しむ。(環境)
  • 今までに覚えたひな祭りの由来や関連するものを年下の子どもたちに教えたり、実際に行事食を食べてみたりして親しみを持って文化を大切にする。(環境)
  • 絵を見たり、積み木を使ったりしながら足し算や引き算のやり方を知り、楽しみながら学んでいく。(言葉・環境)
  • 卒業製作で作りたい物をクラスで考え、色や形、使う素材など自分なりの表現で作り上げる。(表現・環境)
※「内容」については、例文の最後に保育所保育指針にある五領域のどれに対応しているか表示をしています。
  • 健康(心身の健康に関する領域)
  • 人間関係(人とのかかわりに関する領域)
  • 環境(身近な環境とのかかわりに関する領域)
  • 言葉(言葉の獲得に関する領域)
  • 表現(感性と表現に関する領域)

環境構成・保育者の配慮

  • 子どもたちが先を見通して何をするのか考えられるように、活動前にはこれからの動きの流れを説明する。
  • 自信や誇りに繋がるように、子どもができるようになったことは保育者が言葉にして褒めていく。
  • 「かごめ」「ハンカチ落とし」など、集団でできる遊びを活動に取り入れる。
  • 子どもと話をするときは「先生はこう思うな」「〇〇ちゃんはどう思う?」など、自分の考えと相手の考えが感じられるような会話をする。
  • 芝生がある公園や自然が多い道を選んで散歩に出かけて、気づきのきっかけを作る。
  • 子どもたちの理解に合わせて学びが増えるように、ひな祭りの細かい由来について描かれた絵本を用意する。
  • 遊びの中で自然に足し算や引き算が楽しみながら身に着くように、知育そろばんを使って遊ぶ。
  • 製作物に合わせてさまざまな素材を用意する。

予測される子どもの姿

  • 「先にトイレに行こう」「寒そうだからコート着るね」と、そのときの状況や先のことを考えて行動する。
  • 「小学生になったら〇〇がしたい」と希望や期待を言葉にして、進学を楽しみにしている様子が見られる。
  • クラスの友だちと離れることに寂しさを感じ、積極的にみんなで一緒に遊んだり交流をしたりする姿が増える。
  • 自分の意見と他者の意見を取り入れながら行動したり、遊んだりして、思いやりを持った行動をする。
  • この時期にしか見られないつくしに興味を持ち、クラスのみんなで競いながら集中してつくし探しを楽しむ。
  • ひな祭りの絵本に出てくる難しい言葉にも興味を持ち、書かれていることからさらに想像力を膨らませて行事を楽しむ。
  • 知育そろばんを動かしながら簡単な足し算ができるようになる。
  • 「絵を描きたい」「ここに色を塗りたい」と自分がやりたいことを考え、みんなで協力して卒園製作を作る。

前月の子どもの姿

  • 卒園を意識した言動が増え、自然と他児との交流が増えたようだった。相手への思いやりが強くなったり、自分で考えて行動したりするなど、進学に向けた準備がしっかりと整っていた。
  • 異年齢児との交流が増えたこともあり、お手本になろうという意識で自立した行動ができた。

家庭や地域との連携

  • 今までの感謝の気持ちを込めたおたよりや手紙を渡したり挨拶をしたりして、子どもの成長を祝うと共に、卒園までの1ヶ月を安心して過ごせるように細やかなコミュニケーションを心がける。

健康や安全

  • 卒園まで元気に過ごせるよう、こまめな体調管理や換気などによる過ごしやすい環境の維持を行う。

食育

  • ひな祭りランチを楽しみ、行事食の意味やおいしさを感じる。
  • お別れランチで好きな食べ物を食べたり、友だちと一緒にご飯を食べる時間を楽しんだりする。

今月の行事

  • 身体測定
  • 避難訓練
  • ひな祭り会
  • お別れ会
  • 卒園式
  • 誕生日会

今月の歌・手遊び・体操

今月の歌

  • さよならぼくたちのほいくえん
  • 思い出のアルバム
  • うれしいひなまつり
  • 一年生になったら
  • たいせつなともだち

今月の手遊び

  • 大きくなったら何になる
  • おおきくそだって
  • ねこのこ
  • ひなまつり
  • けっこんしきをあげました

今月の体操

  • ぼくらのパワー
  • はるになれば
  • おはようロックンロール
  • ジンギスカン
  • チュンチュンワールドおげんきたいそう

今月のおすすめ絵本

  • おおきくなるっていうことは
  • はるのやまはザワザワ
  • しょうがっこうへいこう
  • めざめのもりのいちだいじ
  • たんぽぽはたんぽぽ

自己評価

今年度最後の1ヶ月を、子どもたちがのびのびと主体性を持って過ごせるようなサポートができたかどうかを振り返ってみましょう。特に5歳児クラスでは、進学に向けて不安を抱えている子や期待を持っている子など、個々に感情の差が見られます。進級を控えたその他のクラスでも同様に、「それぞれの気持ちに寄り添った保育ができたか」を考えて自己評価をしてみてくださいね。

ダウンロード

ほいくisの会員登録をすると、Excel形式で“そのまますぐ使える”月案フォーマットをダウンロードすることができます。また、プリントして参考にしたいという方のためにPDF版もご用意しました。ぜひチェックしてみてくださいね。
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まとめ

参考文例をお届けしましたが、あくまで指導計画は自分の言葉で作ることが大切です。一つひとつの事例を参考にしながら、少しずつ自分の考えを入れていくよう工夫しましょう。

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