8月の保育のポイント
全身運動が上手になってくる3歳児クラスでは、運動会に向けて走ったり跳んだりする動きを楽しんでみてはいかがでしょうか。できることが増える反面、無理をしてケガにつながることもあるので、保育者はしっかりとそばで見守りながら活動を進めましょう。また文字や形、数字などへの関心が高まったら、絵本やゲームなどを通して楽しみながら学びを深めていけるといいですね。
ねらい
- 健康に対する意識を持ち、保育者と共に対策に取り組む。
- 全身を使った遊びを楽しむ。
- 人の話を聞き入れたり、気持ちを考えたりしながら行動する。
- 友だちと遊ぶ楽しさを感じる。
- 夏の遊びや行事を楽しむ。
- 水の性質に興味を持ち、学びを深める。
- 文字に興味を持ち、ひらがなを覚える。
- 自分の体験を遊びに結び付けて表現しながら遊ぶ。
内容(五領域対応)
- 自分で喉が渇く感覚や汗をかいた感覚が分かり、水分補給や休憩をして健康に過ごす。(健康)
- かけっこや縄跳びなど、運動会の競技で行う運動を楽しみながら身体を動かす。(健康)
- 他児と遊ぶ中で自分の考えと違いがあることを知り、それを聞き入れたり相手の気持ちを考えたりしながら行動する。(人間関係)
- ごっこ遊びやブロック遊びなど、友だちと一緒に行うことで交流を深める。(人間関係)
- プール遊びで水に親しんだり、夏にしか見られない虫をとったりして季節の活動を楽しむ。(環境)
- じょうろやホース、水鉄砲など使うものによって異なる水の感触に気付き、さまざまなものを使って試そうとする。(環境)
- 絵本を読む中で文字に興味を持ち、ひらがな表を見ながら書いたり呼んだりする練習をする。(言葉)
- 生活の中で体験したことをごっこ遊びの中に取り入れながら、イメージを表現する楽しみを感じる。(表現・環境)
・健康(心身の健康に関する領域)
・人間関係(人とのかかわりに関する領域)
・環境(身近な環境とのかかわりに関する領域)
・言葉(言葉の獲得に関する領域)
・表現(感性と表現に関する領域)
内容(養護)
- プール遊びの後は、体力回復のためにしっかりと休憩がとれるようにする。
- 熱中症の予防のため、こまめな水分補給を促す声かけをする。
- 子どもが安心して自分の気持ちを表現できるよう、応答的な声かけを行う。
- 休み明けの子が園生活のリズムを思い出せるよう意識してサポートを行う。
環境構成・保育者の配慮
- 熱中症や感染症について話や絵本などを用いて伝え、子ども自身が意識を持てるようにする。
- 運動会でやりたい種目について子どもと話し合い、意見を取り入れて活動を行う。
- 子ども同士の話し合いや意見の交わし合いを大切にして、保育者は必要以上に介入しないようにする。
- 子ども同士の交流ができるようなスペースの確保と玩具の配置をしてコーナー設定を行う。
- 虫捕りグッズや図鑑などを用意し、子どもが興味に合わせて使えるようにする。
- プール活動で使えるさまざまな素材やアイテムを用意しておく。
- いつでも自分で調べられるよう、ひらがな表を子どもの目線の位置に貼っておく。
- 子どもの体験をもとに、イメージが表現できるような手作り玩具で環境を作る。
予測される子どもの姿
- 感染症や熱中症に関する話を真剣に聞き、そうならないためにはどうしたら良いのか感じたことを言葉にする。
- かけっこや障害物競走、縄跳びなど、やりたい種目を積極的に提案する。
- 子ども同士のトラブルもあるが、相手の話を聞いたり言葉で気持ちを伝えたりして、落ち着いて解決しようとする姿が見られる。
- 「〇〇ちゃん一緒にやろう」「半分しよう」など、自然と交流しながら一緒に遊ぶようになる。
- 捕まえた虫の名前やエサなどを知りたがり、図鑑を使って覚えたことを他児や保育者に伝えようとする。
- 「チクチクするよ」「サラサラだ」など、触れた水の感触に対する感想を各々言葉で表現する。
- ひらがな表を見ながら自分の力で文字を書こうとする。
- 自分のイメージを細かく伝えながら、想像しているものを形にしようとする。
前月の子どもの姿
- 生活に見通しを持つことができるようになり、次の活動のことを考えて行動できるようになってきた。保育者の声かけがなくても子ども同士で話して行動する場面もあり、自立した姿も見られた。
- はじき絵を楽しみ、特殊な技法を使った製作を特に気に入っていた様子だった。他の技法も試したいという声が挙がっているため、今月はソルトペインティングを取り入れる。
家庭や地域との連携
- 家庭でも手洗いや消毒、換気などを行い、感染症対策を行うように保健だよりを配布する。
- 熱中症対策方法をおたよりで伝え、家庭でも実践できるようにする。
健康や安全
- クーラーを使用しているときでも、適度に換気をしながら空気を入れ替え健康に過ごせるようにする。
- 遊びに夢中になってしまいがちなので、こまめに水分補給をしながら活動を行う。
食育
- 箸の正しい持ち方を覚え、食事をする。
- 夏野菜を使った給食を楽しむ。
8月の行事
- 身体測定
- 避難訓練
- お誕生日会
8月の遊び
夏ならではのプール遊びや泥遊びなどを通して、ダイナミックに身体を動かす遊びがおすすめです。- 水遊び・プール遊び
- 砂遊び・泥んこ遊び
- 転がしドッジボール
- バナナ鬼
- お水運びリレー
8月の歌・手遊び歌・体操
8月の歌
- おばけなんてないさ
- かもめの水兵さん
- てのひらをたいように
- ひょっこりひょうたん島
8月の手遊び歌
- すいかのめいさんち
- カレーライスのうた
- イカイカスイカ
- たこやき
8月の体操
- oh!oh!オトッペ
- しまじろうおんど!
- おばけのばけちゃま
- ベイビーシャーク
8月のおすすめ絵本
- なつのいちにち
- トマトさん
- ぐりとぐらのかいすいよく
- よーいどん!
自己評価
7月は、プールや水遊びの活動で子どもたちが伸び伸びと過ごす姿が見られたのではないでしょうか。まずは安全な運用ができていたかの振り返りはきちんと押さえておきましょう。未満児では「水に慣れる」「感触を楽しむ」ことができたか? 年長クラスでは「準備と後片付けができたか?」「ルールを守って遊べたか?」など、各クラスでねらい通りの活動ができたかについてチェックしてみてくださいね。
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まとめ
参考文例をお届けしましたが、あくまで指導計画は自分の言葉で作ることが大切です。一つひとつの事例を参考にしながら、少しずつ自分の考えを入れていくよう工夫しましょう。【関連記事】
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