6月の保育のポイント
暑さも増して、季節の移り変わりが実感できる6月。天気の良い日は外遊びや自然遊びを楽しみ、五感で季節を楽しめると良いですね。雨や雷などの自然現象について調べ、知識を増やすのにもぴったりの時期です。また6月頃になると、最年長クラスにもすっかり慣れて、自立した生活が身に着いてくるのではないでしょうか。集団生活の中での自分の役割を理解して動いたり、どうしたらみんなで気持ちよく過ごせるのか考えたりできる機会を作れると良いですね。
ねらい
- 自分の健康管理への意識を高める。
- 集団生活のマナーやルール、自分の役割を知り、生活に取り入れて実行する。
- 年下の子の世話をして、思いやりの心や愛情を持って接する。
- 自然の移り変わりに興味を示す。
- 数字や文字を、遊びを通して習得する。
- 保育者や他児と意見を出し合ったり、話し合いをしたりして物事を決定する。
- 他児の気持ちを考えながら、自分の意見を伝え合う。
- 廃材を使ってオリジナルの玩具を作る。
内容(五領域対応)
- 手洗い・うがい、衣類の着脱、水分補給などを、自分が必要だと感じる場面で自主的に行動する。(健康)
- 手洗いやトイレの順番待ち、給食の配膳、朝の会の進行など、集団生活で必要な動きを理解し、主体的に行動する(人間関係)
- 年下の子の着替えやトイレ、寝かしつけの手伝いをしたり、どうすれば同じ遊びをみんなで楽しめるか考えたりしながら遊ぶ。(人間関係)
- 梅雨の時期の天気や気温、草木、虫などに興味を示し、実際に外に出て触れたり図鑑で調べたりする。(環境)
- 時計の読み方、数字の数え方、文字の読み書きなどを、関連する絵本や玩具などを使って楽しみ、興味を持って学ぶ。(表現・環境)
- 保育者と子どもが同じ目線で意見交換ができる場で、思い思いの考えを話す。(言葉・人間関係・表現)
- 他児の話を聴きつつ自分の意見も伝えて、折り合いをつけながら共に生活をする。(言葉・人間関係)
- 段ボールを使って、他児と協力しながら秘密基地や迷路を作って楽しむ。(表現・環境)
・健康(心身の健康に関する領域)
・人間関係(人とのかかわりに関する領域)
・環境(身近な環境とのかかわりに関する領域)
・言葉(言葉の獲得に関する領域)
・表現(感性と表現に関する領域)
内容(養護)
- 歯磨きやうがいについて関心を持つことができるよう、「歯と口の健康週間」に合わせた活動をする。
- 天気や気温、活動内容に合わせて自ら衣服の調整や水分補給などができるように、声かけや促しをする。
- 個々の生活リズムで過ごせるよう、一人ひとりの様子を観察し気持ちを受け止める。
- お友だち同士で誘い合って遊んだり、意見を伝え合ったりすることができるような促しやかかわりをする。
環境構成・保育者の配慮
- 子どもが自分で考えて動けるように、生活の流れを示した絵カードを保育室に貼る。
- 集団行動や遊びを取り入れ、どうしたら上手く物事を進めていけるか考える機会を作る。
- 年下クラスの子どもたちと交流する時間を作り、関わりを増やす。
- 季節に合わせた絵本や図鑑の導入をしたり、天気が良い日は外に出て自然の中で遊んだりする。
- 時計やカレンダー、ひらがな表などを子どもの目線で見やすい位置に掲示する。
- ミーティングの時間を週に1回設け、保育者と子どもが意見交換できる場を作る。
- 子ども同士の話し合いには必要以上に介入せず、解決の方向を見守る。
- 子どもが好きなように使えるよう、段ボールや空き箱などの廃材を用意する。
予測される子どもの姿
- 自分が生活しやすいリズムや流れを身につけ、主体的に行動する姿が見られる。
- 集団の中で生活することでトラブルも起こるが、子ども同士で声を掛け合い気持ちよく生活するための行動をしようとする。
- 年下の子の世話を積極的に行い、優しく声をかけたり付き添ったりして行動する姿が見られる。
- 梅雨の時期に見られる生き物や草木を持ち帰って観察する。
- 時計の見方を覚え、自分で時間を見て行動するようになる。
- ミーティングの時間、よく発言する子と積極的に参加することが難しい子がいる。
- トラブルが起きたとき、言葉での伝え合いによる解決方法をとる。
- 子ども同士で話し合いながら、ひとつの玩具を作り上げようと協力する姿が見られる。
前月の子どもの姿
- 感染症について知識を持ち、自分で健康管理をしようとする姿が多く見られた。手洗いやうがいなども自分の意思で必要な場面を見極めて行動できていた。
- マナーやルールを守ろうとする意識が強くなり、子ども同士で声を掛け合いながら行動していた。
家庭や地域との連携
- 遊びで使用する廃材の提供に協力を依頼する。
- 遊びやミーティングの様子をドキュメンテーションで伝える。
健康や安全
- 汗をかいたら清潔なタオルで拭きとったり、着替えをしたりして気持ちよく過ごす。
- 廃材利用の中でハサミを使う場面が増えるため、使い方や他児への渡し方、保管などについて子どもに伝える。
食育
- 給食の配膳や片付けを当番ごとで行い、積極的に食事の準備に携わる。
- 育てた野菜を給食で提供し、自分が作った満足感や愛情を感じながら食べる。
6月の行事
- 身体測定
- 避難訓練
- お誕生日会
- 歯科健診
- ファミリーデー
6月の遊び
園生活も慣れてくるこの時期には、遊びを繰り返し楽しみ、室内でも動きのある遊びを取り入れるのがおすすめです。- おしり鬼ごっこ
- ボール運びゲーム
- カードめくり競争
- 風船パタパタゲーム
- かみなりゲーム
6月の歌・手遊び歌・体操
6月の歌
- あめふりくまのこ
- ちいさなせかい
- あめふり
- にじのむこうに
- グリーングリーン
6月の手遊び
- でんでんむしどこだ
- 1ぴきのカエル
- あまだれぽったん
- てんきよほう
- ねずみの前歯
6月の体操
- かえるのたいそう
- おたまじゃくしのたいそう1・2!
- だんごむしたいそう
6月のおすすめ絵本
- すてきなあまやどり
- おじさんのかさ
- あめじょあじょあ
- どしゃぶり
自己評価
5月は大型連休を挟んだ園もあり、子どもたちの体調も不安定になりがちな月でしたよね。日々の子どもたちの様子をしっかりと見て、落ち着いたペースで保育を進められていたかどうか振り返ってみましょう。少しずつ暖かくなってきたタイミングでもあったので、気候に合わせて遊びを取り入れられたかどうかもポイントです。2023年度版フォーマットのダウンロード
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まとめ
参考文例をお届けしましたが、あくまで指導計画は自分の言葉で作ることが大切です。一つひとつの事例を参考にしながら、少しずつ自分の考えを入れていくよう工夫しましょう。【関連記事】
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