タピオカの原材料になる芋
近頃、日本で再流行している、「タピオカミルクティー」。このタピオカの原材料ってなんだか知っていますか? 実は「キャッサバ」と呼ばれる芋なのですが、ブラジルでは「マカシェイラ」と呼ばれています。実はこのキャッサバ。ブラジルではとても似た2つの芋があります。「マカシェイラ」と「マンジョッカ」。見た目も似ていますが、名前もどことなく似ていますよね。しかしこの2つの芋、決定的な大きな違いがあります。それは、マンジョッカには、そのまま食べると体に有害な毒があるということです。シアン化合物という猛毒を含んでいますが、この物質は人間の場合、0.06gを吸入すると即死するそうです。そのため、間違ってもマンジョッカを食べてはいけません。ブラジルのスーパーで普通に売っているものはマカシェイラの方なので、「どっちがどっちか分からない!」という人でも、安心して食べられますが…。
ブラジルではメジャーな食材
このマカシェイラ。ブラジルでは毎日のように口にします。ゆでたもの、フライにしたものはもちろんのこと、粉状にして「ファロッファ」と呼ばれるふりかけのようなものをご飯にかけたり、そのでんぷんを使って、クレープのようなものやパン・デ・ケージョを作ったり…と、ブラジル人には欠かせない食材です。では、いわゆる“タピオカ”とはいったいどのようなもののことを言うのかというと、マカシェイラのでんぷんを粉にしたもので作ったものなのです。ただ、ブラジルでは日本で見かけるような丸くて透明なものではなく、クレープのように焼いて食べます。そのため、日本でみかけるタピオカをブラジル人に見せても、「何これ?」と言われてしまうかもしれませんね。
クレープのように薄く焼いて食べる
タピオカはグルテンが入っていないので、アレルギーのある人など、パンを食べることができない人にはもってこいの料理と言えます。私が住むセアラ州では、タピオカにココナッツを混ぜ、厚めに焼いたものが主流ですが、自宅で食べるときには、フライパンでクレープのように薄く焼いて食べることがほとんどです。薄く焼いたタピオカには、お好みでひき肉の炒め物や卵にトマト…といった、サンドイッチの具材のようなものをはさんで食べたり、シンプルにココナッツにコンデンスミルクを塗って食べたり…と、軽食やおやつにも大人気です。日本人の私たちが親しんでいるタピオカとは異なりますが、ブラジルに訪れた際にはぜひ、その地方のタピオカをぜひ堪能してみてください。とっても美味しいですよ!!