室内遊びの環境設定

遊びの内容を決めたら、子どもたちの遊び方や興味、発達状況、月齢などを考慮して、必要な物的・人的環境を整えましょう。
体操をするとき
- のびのびと身体を動かすことができる十分な広さを確保する。
- 室内は滑りやすいので走り回る体操は避ける。もしくは自分で制限できる年齢になったら行う。
製作をするとき
- ハサミやのりを使う場合は使い方を事前に教える。
- 危険がないようにサポートできる人的環境を整える。
- 子どもたちの発想が広がるさまざまな素材を用意しておく。
ゲームやおもちゃで遊ぶとき
- 遊ぶための十分な広さを確保する。
- 複数の遊びをする際は、子どもたちが主体的に選べるようコーナー設定をする。
おすすめの室内遊び10選

①体操・リズム遊び
「室内でも身体を動かしたい!」というときには、体操がおすすめです。既存の体操で踊るのも良いですが、好きな曲を流して振付に関係なく「自由にダンス!」というのも楽しいですよ。音楽に合わせて動くので、音に慣れ親しんだり歌ったりすることもできます。雨の日は子どもたちも身体を動かせずにストレスが溜まりやすいので、適度に汗をかくにもぴったりです。先生も一緒になって身体を動かせるので、クラスみんなで運動不足解消になるかも!?
【おすすめの体操】
- みんなといっしょたいそう
- ブンバ・ボーン!
- ジャンボリミッキー!
- 秘伝!ラーメン体操
②サーキット運動
雨で外に出られない日は、子どもたちも活動量が足りずに「なかなか午睡で寝付けない…」「ストレスで体調を崩す」ということが多々あります。戸外のように遊ぶことは難しいかもしれませんが、サーキット運動は室内でも十分に身体を動かすことができます。のびのびと身体を動かせるうえ、跳んだり、くぐったり、転がったりと、さまざまな身体機能を使って楽しむことができますよ。広い場所の確保や、子どもたちが一か所に密集してしまわないような工夫しながら遊びましょう。
③風船遊び
風船は年齢に関係なく遊ぶことができるので、あるととても重宝します。ポンポンと打ち上げて遊ぶも良し、上から吊るした風船をパンチして遊ぶも良し。たくさんの風船を圧縮袋に入れれば、風船のお布団ができあがります。④新聞紙遊び
新聞紙は、風船と同じく遊び方の幅が広い素材です。低年齢児であれば、ビリビリ破くだけでもOK。他にもお面や衣装を作ったり、ボールを作ったりと、楽しみ方はさまざまです。⑤集団遊び
実は、室内は範囲が限られている分、集団遊びがしやすい環境でもあります。ルールがある遊びを楽しめるようになったら「フルーツバスケット」「ハンカチ落とし」など、クラス参加型の集団ゲームをするのも良いですね。適度に身体を動かせるだけでなく、ルールを守って友だちと遊ぶことを楽しめます。広い場所が必要になるので、周りの環境や子ども同士の衝突などには十分注意しましょう。
⑥楽器を使った活動

さまざまな楽器の音の違いを楽しんだり、演奏方法を知ったり、好きなように音を出してみたりと、良い機会になります。子どもたちが興味を示したり、楽しんでいたりするようであれば、生活発表会などに取り入れることもできますね。
⑦体操絵本/季節の絵本
「乳児クラスではなかなかできる室内遊びがない」と困っている方は、体操絵本を使ってみてはいかがでしょうか。絵本の中には体を動かしながら楽しめるものがたくさんあります。保育士さんとのスキンシップにもなるので、絵本棚に用意しておくと雨の日は重宝しますよ。その他にも、ゆったりと過ごす日には季節に沿った絵本の読み聞かせがおすすめです。思わず雨の日が待ち遠しくなったり、雨の日もワクワクしてしたり…少し憂うつな梅雨の時期を楽しむにも良いですよ。
⑧雨の日散歩
6月頃に3~5歳児クラスで取り入れている園も多い「雨の日散歩」。レインコートを着て傘を差し、園の周辺をお散歩します。雨の日散歩は、雨の日にしか見られない景色や自然、生き物に触れられる素敵な機会です。普段、雨の日は室内で過ごすからこその特別感溢れる体験ですね。その分、交通状況や周辺環境、天候の状況、傘の使い方や歩き方など、気を付けなければいけない点も多くあります。しっかりと準備をしたうえで、取り入れてみてはいかがでしょうか。
⑨季節感を取り入れた製作活動

⑩廃材で大がかりな製作

季節を感じる機会に
大人も子ども、少し憂うつになってしまう雨の日ですが、実はたくさんの楽しみ方があります。逆に雨の日や梅雨の時期をチャンスと捉えて、季節を感じたり自然を身近に感じたりする機会にできると良いですね。