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初めての保育、毎月1冊のノートに記録したこととは?【海外での保育から学んだこと】

ブラジル北東部の小さな漁村カノア・ケブラーダに保育園を作った鈴木真由美さん。独自の視点で、保育士が大切にしたいことを語ってもらいました。>>ストーリーの一覧はこちら

今回のテーマ「保育の振り返り」 

今回は、保育士になりたての方や保育士を目指す方に、ちょっとした保育の振り返りのコツをご紹介できたらと思います。 

カノア保育園で大切にしてる保育方針 

カノア保育園の会議の様子
カノア保育園を作った当初から、私たちが大切にしていることは3つ。 
  1. 地域住民が保育園の運営に携わること 
  2. 今目の前にいる子どもたちを中心に園の方針や保育を考えること 
  3. 地域から必要とされていること 
カノア保育園が地域に必要ないと思われた場合、速やかに閉園することになります。 
 
しかしそれと同時に、必要であるならば、全力で維持できるよう、地域住民も積極的に協力して運営をしていきます。 
 
そのためには、地域住民が必ず保育園の運営に携わる必要があるのです。 
 
そして何よりも大切なのは、目の前にいる子どもたちを中心に考えること。時代や社会が変化していく中で、昔ながらのやり方を続けるべきものと、変えていくべきものがあるからです。 

毎月ノート1冊、書き続けた「保育記録」 

保育記録のノート
私がカノア保育園を作ったばかりの頃、いつも1冊のノートを持ち歩いていました。 
 
そこには、子ども一人ひとりの特徴を細かく書いていました。 
 
歩き方・姿勢・食べ方・遊び方・コミュニケーションの取り方・好きなもの・嫌いなものなどなど。気付いたことを、とにかく書き留めていきます。 
 
それを毎月一度、ノート1冊にまとめていました。一人ひとりの写真を添付したものもあれば、子どもたちが集まっている写真を使うこともあります。 
 
文章だけでなく、必ず写真も貼り付けるようにしていました。メモ書き程度のものを、1ヶ月に一度まとめることで、気付いたことを追記していきます。 
 
日本でも保育士の皆さんは個人記録を書くと思うのですが、その際にノートにまとめたものは役に立ちます。

そのため、毎日10分ほど、ノートに書く時間を設ける、もしくは、週に1度、記録をまとめる時間を設けるようにすることが大切です。 
 
お昼寝の時間、退勤時間の10分前をこうした時間に割かしてもらうなど、自分たちの保育園に合った形を見つけられると良いですね。 

ノートに記録する「保育のポイント」とは? 

子ども一人ひとりとの関りを振り返るときには、
  • 先月から変わったこと
  • 成長したこと
  • その子の課題
などを書きます。 
 
そしてこの作業は、新しい先生がカノア保育園にやってくる度に、伝えていました。ノートに記録することが 子どもたちを客観的にみるためにも役立つからです。 

毎月の職員会議での振り返り 

カノア保育園の職員会議
そしてもう一つ私たちが行っていたことがあります。担任の先生は必ず、毎月一人の子どもについて、職員会議で話すことにしていたことです。 
 
いつも目立っていたり気にかけていたりする子どもだけではなく、全ての子どもたちに目を向けるようにする。そのために、こうした機会を設けていました。 
 
ノートにまとめたものを全て会議で話す必要はありません。 
 
大切なことは、ノートに書けるくらい、子どものことを“観察する”ということです。 
 
今目の前にいる子どもを中心に考えていくこと。 
 
そのためにも子どもたちのことをノートにまとめていく。そしてそれを発表し、他の先生からの見方を聞くことで、一人ひとりの子どもに寄り添った保育を続けていくことができるのです。 

2022年の新学期、ブラジルの状況は? 

ブラジルの新学期は例年1月に始まります。本来ならば2022年も1月より開始される予定だったのですが、新型コロナウイルスの影響により、2月21日開始と、1ヶ月ほど遅れることになりました。 
 
2020年3月から現在まで、実際に子どもたちと接しながら保育を行えたのはたったの2ヶ月半。もどかしい日々が続いています。

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鈴木真由美(すずき まゆみ)

この記事を書いた人

鈴木真由美(すずき まゆみ)

保育士。ブラジル・カノア保育園 園長。2000年にブラジル北東部にある漁村カノアに渡り保育園の運営を始める。2006年にカノアでの支援を目的にした「光の子どもたちの会」を設立(2015年にNPO法人となる)。現地の地域力向上を目指して活動中。2児の母。

<光の子どもたちの会HP>
http://criancasdeluz.org/quem_somos_nos/quem_somos_jp.html

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