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【25選】1歳児の遊びアイデアまとめ~遊び方・ねらいを解説~

1歳児の遊び
保育園や幼稚園、認定こども園で日々の活動に欠かせない“遊び”の時間。1歳児クラスの担任の保育士さんは、今の子どもたちの発達段階に合った遊びを取り入れたいと考えているのではないでしょうか。今回は、1歳児クラスで行うのにおすすめの遊びをご紹介します。>>「外遊び・室内遊び」の連載一覧はこちら

1歳児の発達の特徴

1歳児の発達の特徴をご紹介します。「遊びの選び方のポイントが分からない」という方は、この時期の子どもたちの発達を意識して選ぶようにするのがおすすめです。

言葉の発達

1歳頃になると、徐々に大人の話す言葉を理解し始めます。自分でも「まんま」「ぶーぶ」などの意味のある言葉(一語文)を発し始めるでしょう。話せる単語はまだ少ないですが、保育者や保護者の言葉をよく聞いているので、理解できることはどんどん多くなっていきます。子どもが指さしたものの名前を、「くるまだね」「ねこちゃんだね」などと積極的に言葉にしていくとよいでしょう。

運動能力

1歳児になると、足腰が安定し一人で歩けるようになるので、徐々に行動範囲が広がっていきます。自我が芽生えるので、好奇心旺盛に動き回ります。歩くことを喜べるように、散歩や外遊びを積極的に取り入れるといいでしょう。 
 
また指先が発達し、ものを掴めるようになるので、小さいものをつまむ動作もできるようになります。それにより誤飲・誤食の危険が伴うので、保育室内は常に清潔に保つようにしましょう。

基本的な生活習慣

離乳食から幼児食に移行し、掴み食べなどをしながらも徐々にスプーンやフォークを使えるようになっていきます。食事に興味を持てるよう、適度に保育者が介助をしたり、「おいしいね」と声かけをして食事の時間を楽しめる環境づくりをしましょう。排泄はタイミングが合えばおまるや便器にまたがって済ますことができるようになっていきます。できるようになったことは都度褒め、自信を持てるように促していきましょう。 
 
とはいえ発達の個人差が大きい時期なので、大人も個別に接し方を合わせる配慮が必要になります。

社会性

自分を中心とした関わり方が主になります。他児や保育士にも興味を持ちますが、本人に悪気が無くても思い通りにいかないと噛みつきやひっかきなどが起こりやすいです。危険なこと、いけないことは何度も繰り返し伝えていく必要があります。声をかけながら、ジェスチャーで「貸して」の仕方を見せるなどをして他児との関わり方を伝えていくといいでしょう。
 
また、子どもは大人のことをよく観察しているので、保育者が足で扉を閉めたり、「ヤバイ」「マジ」などの若者言葉を使ったりするとふとしたときにマネすることがあります。子どもたちに見られていてもいいように、普段からマナーのある行動や丁寧な言葉がけを意識することが大切です。

>>1歳児の発達段階と保育のポイントを解説

1歳児の遊びのポイント・注意点・配慮

1歳児の遊びのポイントや、保育者が意識したい注意点、配慮をお伝えします。どのような視点で遊びを選べばいいか迷う方は、参考にしてみてください。

ケガに十分に気を付けて見守る

1歳児は発達の個人差があるため、ハイハイをする子、立てる子などが混在します。子ども同士でぶつかったり転んだりしないよう、ケガや事故には十分気を付けて見守りましょう。使わないおもちゃや、子どもがぶつかりそうないすや机、そのほか床に転がっている小さなごみなども片付けましょう。 

ダイナミックな遊びをする際には、月齢の早い子と遅い子や進級児と新入園児で分けて時間差で遊ぶようにしてもいいでしょう。

遊び方を保育者が見せる

1歳児の子どもにとっては初めて遊ぶおもちゃが多く、保育士が遊んでいるところを見て道具の使い方や遊び方を学んでいくので、最初にやり方を見せる配慮が必要です。また、1人遊びに集中する事も重要な時期なので、遊びに没頭している時には無理に声をかけたり呼んだりしないようにしましょう。

子ども同士の接触に注意する

室内遊びでは、子ども同士の距離が近くなり、おもちゃや道具の取り合いが始まると、噛みつきやひっかきなどのトラブルに発展する可能性もあります。子ども同士の距離が近くなりすぎないよう、遊ぶスペースを広げたり、仕切りを使って空間を区切ったりするのがポイントです。

1歳児クラスの遊びのねらい

1歳児クラスの遊びのねらいの例をご紹介します。1歳児は成長の個人差が大きい時期なので、その時の子どもたちに合ったねらいを計画するようにしましょう。

【室内遊びでのねらい】

  • 遊びを通して、保育者と言葉のやり取りを楽しむ
  • 歩く、走る、投げる、転がるなど全身を動かす
  • 体を十分に動かす楽しさや面白さを味わう

【戸外遊びでのねらい】

  • 保育者や友だちと一緒に全身を使って運動することを楽しむ
  • 保育者に見守られながら友だちと積極的に関わりが持てるよう促す
  • 簡単な遊びのルールを覚える


1歳児クラスの室内遊び<体を動かす運動遊び>

室内で行う運動遊びのおすすめアイデアをご紹介します。どの遊びも共通して、きちんと広いスペースを確保し、安全に十分に配慮した上で行いましょう。

新聞紙の雪遊び

新聞紙で雪遊びをする子どもたち
新聞紙を自由にちぎり、上に投げて雪に見立てて遊びます。「ビリビリ」という新聞紙の音や、新聞紙の破れていく感触を楽しむことができますよ。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>新聞紙遊びまとめ15選【対象年齢別】【イラストあり】 

サーキット遊び

サーキット運動をする男の子
組み合わせたいくつかの遊具を周回して、体を動かす遊びです。1歳児さんは、月齢にもよりますが、フラフープをくぐったり、マットで作ったお山をハイハイで超えたり、滑り台のように滑ったりと、無理のない動きを設定するようにしましょう。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら  
>>保育園で楽しめるリレー遊び9選【遊び方・ねらい解説】【イラストあり】 

バルーンマット

バルーンマットに寝転がる子どもたちのイラスト
風船と圧縮袋を使って作る、手作りバルーンマット。ふわふわとした独特の感触を楽しむことができますよ。遊び終わった後に圧縮袋から風船を出せば、そのまま風船遊びに展開できるのもポイントです。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>バルーンマット【室内遊び】全国のおもしろ遊びアイデア紹介 

ハイハイレース

ハイハイをする赤ちゃんのイラスト
マットの上など安全な場所で、ハイハイする子どもを見守ります。少し距離を取った場所から保育者が呼んだり、興味を持てるおもちゃを用意したりと、ハイハイを楽しめるようにするといいでしょう。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>ハイハイレース【室内遊び】【イラスト解説】

フラフープジャンプ

ケンケンパをする子どものイラスト
フラフープを床に置いて、わっかの中に入ったり出たりして遊びます。1歳児は月齢によって一人で歩ける子やハイハイをしている子など発達段階がさまざまなので、まずはどんな形でも輪っかに入ること、出ることを楽しめるようにするといいでしょう。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>フラフープ遊び13選【年齢別のねらい・遊び方解説】【イラストあり】 

1歳児クラス室内遊び<ゲーム>

室内で行うゲームのおすすめアイデアをご紹介します。少人数で行うものから、クラス全体で行う集団遊びまでご紹介していますので、状況に応じて参考にしてみてくださいね。

糸巻き競争

糸巻き競争をする子ども
ラップの芯におもちゃをくくりつけた糸を貼り、糸を巻き付けていくゲームです。手首をひねる動作をするので、子どもたちの手先の発達に繋がりますよ。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>糸巻き競争【遊び方・ねらい解説】【イラストあり】

むっくりくまさん

むっくりくまさんの歌を歌っている子どもたちのイラスト
くまさん役の子を囲み、「むっくりくまさん」の歌を歌った後に鬼ごっこが始まる遊びです。1歳児さんの場合子どもたちだけで遊ぶのは少し難しい場合があるので、保育士がお手本を見せたり一緒に遊ぶといいですね。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>低年齢児からできる遊び!むっくりくまさん【室内遊び】【イラスト解説】

かみなりゲーム

かみなりゲームで遊んでいる保育士と子どもたちのイラスト
「ゴロゴロゴロ...ドカン!」かみなりが落ちたら、急いでお腹を隠すゲームです。保育者がかみなりさまになりきって、子どもたちを急いで捕まえに行くところがポイントですよ。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>かみなりゲーム【室内遊び】【イラスト解説】

いっぽんばしこちょこちょ

保育者がいっぽんばしこちょこちょを歌っているところ
わらべうたを歌いながら、子どもたちの手のひらをなぞったり身体をくすぐったりする、昔ながらの触れ合い遊びです。子どもは繰り返しのある遊びが大好きなので、低い声や高い声で歌い分けたり、リズムを変えたりしながら何度も楽しみましょう。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>いっぽんばしこちょこちょ【室内遊び】【イラスト解説】

ずいずいずっころばし

ずいずいずっころばしで遊んでいるイラスト
「ずいずいずっころばし」のわらべうたのリズムに合わせて、子どもたちが手で作ったわっかに順番に指を突っ込んでいく、昔遊びの1つです。1歳児さんクラスで行うときは、まずは子どもと保育者一対一でやってみるのがおすすめです。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>ずいずいずっころばし【室内遊び】【イラスト解説】

福笑い

福笑いで遊ぶ子どもたちのイラスト
日本の伝統的な遊びである「福笑い」。目隠しをして、目や口や鼻などの顔のパーツをイラストに置いていく遊びです。お正月遊びとして、年末年始の時期に取り入れるのがおすすめです。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>保育園で楽しめるお正月遊び11選!由来や遊び方、ねらいまで【イラスト解説】
 
>>ほいくisオリジナルの福笑いはこちら 

こんなことできるかな?

子どもが次々にポーズを取っていくイラスト
保育者がしたポーズを、子どもたちがリズムに合わせて真似するゲームです。1歳児クラスでは、同じポーズを繰り返したり手拍子だけにしたりと、まねっこしやすい簡単な動作を選ぶといいでしょう。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>こんなことできるかな?【室内遊び】【イラスト解説】

風船タッチ

吊るしている風船にタッチしようとしている子どもたちのイラスト
風船をすずらんテープで吊るして、その風船と触れ合って遊びます。子どもたちが座ったままでも届く高さや、手を伸ばしてギリギリ届く高さなど、いろいろな高さの風船を用意するといいですね。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>保育に取り入れたい!風船遊び22選【ねらいと遊び方】【室内遊び】

おせんべやけたかな

おせんべやけたかなで遊ぶ子どもたちのイラスト
手のひらをおせんべいに見立てて、「お・せ・ん・べ・や・け・た・か・な」のリズムで触れていく遊びです。おせんべいがやけたら、「むしゃむしゃむしゃ」と食べる真似をして表現遊びに繋げましょう。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>おせんべやけたかな~わらべうたを使ったふれあい遊び【イラスト解説】

ひな祭りのペープサート

ひな祭りのペープサートサンプル
ひなまつりの時期におすすめなのは、ひなまつりのお話を伝えるペープサートを演じることです。1歳児さんのうちは意味が分からなくても、絵本を読むような感覚で日本の伝統行事に触れられるといいですね。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>ひな祭りの遊び ・ゲーム7選【遊び方・ねらい解説】【イラスト解説】

1歳児クラスの外遊び

屋外で行う外遊びのおすすめアイデアをご紹介します。スペースを活かして体を目一杯動かす遊びや、季節を感じられるように自然と触れ合う遊びを中心に取り入れるのがおすすめです。

水鉄砲で!的当てゲーム

水鉄砲で的に当てている子どもたちのイラスト
トイレットペーパーを使って吊るした的に水鉄砲で水をかけて、的を落とすゲームです。夏の暑い日に行う水遊びとしておすすめです。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>水鉄砲で!的当てゲーム【外遊び】【イラスト解説】

へびにょろにょろ/ニョロニョロへびさん(縄跳び)

にょろにょろへびの縄跳びを跳ぶ子どもたちのイラスト
縄跳びを縦や横にゆらゆらと動かし、それを跳び越える遊びです。初めは「赤ちゃんヘビ(小波)」といって縄跳びを小さめに振るところからスタートして、徐々にふり幅を大きくしていくといいですよ。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>縄遊び・縄跳び遊び14選【運動遊び】【イラスト解説】

雪の上にお絵かき

雪の上にお絵描き
雪の上に色水を垂らして、絵を描いて遊びます。雪が降った冬の日の外遊びにおすすめです。色付けには、万が一口に含んでしまっても問題ない食紅を使うのがおすすめです。 
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>保育に取り入れたい!冬の雪遊び9選【遊び方・ねらい解説】【イラスト解説】

しっぽとり

しっぽ取りをする子どもたち
ハンカチやタオルなどを腰に垂らしてしっぽに見立てて、そのしっぽを取られないように逃げる遊びです。1歳児さんはお友だち同士で追いかけっこをするのは少し難しいので、先生がオニになって追いかける役をするといいでしょう。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>しっぽ取り 【遊び方・ねらい解説】【イラストあり】
 

1歳児クラス室内遊び<製作遊び>

1歳児の製作活動におすすめのアイデアをご紹介します。指先がだんだんと器用になっていく時期なので、指先の感覚や動きの発達を促すような製作遊びを取り入れるといいでしょう。

色水のセンサリーボトル

空のペットボトルに、色水、洗濯のり、ビーズなどを入れて作る「センサリートイ」です。傾けたり中身を観察したりして、子どもの五感を刺激することで脳の発達を促すと言われています。遊ぶ際に中身が誤ってこぼれたりしないよう、必ずしっかりとフタを補強しましょう。また、子どもが遊んでいる間は目を離さないようにしましょう。 
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>アクアリウム風センサリーボトル【製作】【手作りおもちゃ】

寒天ねんど

ひんやりぷるぷるとした不思議な感触を楽しめる寒天ねんど。アレルギーの心配がない食品由来で作れるので、低年齢児から安心して遊べます。カビが生えてしまうので、遊んだ後は必ず破棄してくださいね。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>感触あそび・形あそびが楽しめる!寒天ねんど

ペットボトルシャワー

夏の外遊びにおすすめなペットボトルシャワー。子どもたちと一緒に作り、そのまま水遊びに展開できますよ。子どもたちには、周りに絵を描いて装飾するところをお願いするとよさそうですね。フチで手を切ってケガをしないよう、ビニールテープでの補強は必ず行いましょう。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>ペットボトルシャワー【製作】【手作りおもちゃ】

フラワーペーパーの春イチゴ

 フラワーぺーパー(花紙)をくしゃくしゃにして作る、イチゴのおもちゃです。くしゃくしゃにするところは、子どもたちと一緒に楽しめそうですね。イチゴ以外の他の果物にもアレンジしやすい作例なので、おすすめです。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>フラワーペーパーの春イチゴ【製作】 

イチョウのカンタンちぎり絵

折り紙や色紙をちぎって作るちぎり絵。ちぎった色紙をのりで貼り付けるだけなので、1歳児さんでも取り入れやすい技法です。子どもたちが実際に行うときには、作例ほど細かくちぎらなくてもOKですよ。また、色紙の色を変えれば春の桜を表現することもできます。季節に合わせて作ってみてくださいね。
 
▼詳しい遊び方、ポイント、アレンジ例はこちら
>>イチョウの簡単ちぎり絵【製作】【壁面】

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杉本 綾子(すぎもと あやこ)

この記事を書いた人

杉本 綾子(すぎもと あやこ)

特定非営利活動法人 芸術と遊び創造協会 所属
長年の保育現場勤務を活かし保育園の園長を経て、現在、現場で頑張っている人同士がともに学び、「心の栄養補給」ができる人材を育てるために講座などを企画・運営している。
『幼稚園教諭二種免許・保育士』『おもちゃコンサルタント』『絵画指導スペシャリスト』『保育ナチュラリスト』『保育 あそび発達サポーター』などの資格を取得。多様な視点から、園での遊びや保育に役立つヒントを届ける。

<芸術と遊びらぼ>
https://artplaylab.jp/
<芸術と遊び創造協会>
https://art-play.or.jp/

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